国内

「独裁者」と橋下徹氏批判する人は負け惜しみでも人道外れる

 ヒトラーか織田信長か。反橋下派は、氏の政治手法を「ハシズム」と糾弾する。軍靴の音が聞こえると戦前の日本に例える者もいる。果たしてこの国で橋下的なるものは許容されないのか。「和を以て貴しとなす」国に現われた異端児を作家・井沢元彦氏が歴史的に考察する。

 * * *
 橋下徹は独裁者か? という問いに端的に答えるなら「独裁者ではない」というのが答えであり、これは私の意見ではなく客観的な事実である。

 なぜならば独裁者とは議会制民主主義を否定し、軍事力等の強圧的手段で反対者を弾圧し自己の権力を確立している者のことを言うからである。例えば北朝鮮の金日成とその後継者の金正日・正恩親子、あるいは一党独裁しか認めず、集会の自由や言論の自由を厳しく弾圧している中国共産党のトップは独裁者と言ってもいい。

 しかし橋下徹氏は大阪府知事になった時も現在の大阪市長になった時も、選挙という民主主義で法治国家の日本での厳正なルールに基づき出馬し、不正もなく当選し現在の地位を確立したのである。これがどうして独裁者か?

 あるいは独裁的手法などというあいまいな言葉を使う批判者もいるが、橋下氏は軍隊の力で民衆を抹殺したわけでもなく秘密警察を使って民衆を投獄したわけでもあるまい。すべて法治国家日本での憲法も含めたルールの範囲内で行なっていることだ。これを批判するのは民主主義の否定である。

 橋下氏のやることは選挙を通して大阪府民あるいは大阪市民の支持を得ているということを忘れてはならない。これを否定したいなら、市長選や市議会選挙で橋下氏の意見に反対の対立候補を立てて争うのが、民主主義のルールというものである。それに負けたからといって「独裁者」などという「民主主義に対する犯罪者」と同義の言葉を使って、橋下氏を批判するのは負け惜しみにしても人間としての道を外れている。

 例えば人を殺してもいないのに、他人からいきなり「人殺し」と言われたら、人は激怒し、その言葉を発した連中に撤回と謝罪を求めるだろう。同じことだ。「独裁者」などという「民主主義殺し」に等しい言葉で橋下氏を批判している人間は、直ちにこの言葉を撤回して、橋下氏に謝罪すべきであろう。

※SAPIO2012年5月9・16日号

関連記事

トピックス

「第8回みどりの『わ』交流のつどい」で、受賞者に拍手を送られる佳子さま(2025年12月、共同通信社)
「心を掴まれてしまった」秋篠宮家・佳子さまが海外SNSで“バズ素材”に…子どもとの会話に外国人ユーザーらがウットリ《親しみやすいプリンセス》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ・BLACKPINKのリサ(Instagramより)
《目のやり場に困る》BLACKPINKのリサ、授賞式→アフターパーティの衣装チェンジで魅せた「見せる下着」の華麗な着こなし
NEWSポストセブン
3月末で「FOMAサービス」が終了する
《3月末FOMAサービス終了で大混乱!?》ドコモショップで繰り広げられた「老害の見本市」な光景、店員を困惑させる年配客たち 暗証番号わからず「どうにかして」、説明する店員に「最近の若いヤツは気がきかない」
NEWSポストセブン
「新年祝賀の儀」で彬子さまが着用されていたティアラが話題に(時事通信フォト)
《これまでと明らかに異なるデザイン》彬子さまが着用したティアラが話題に「元佐賀藩主・鍋島家出身の梨本宮伊都子妃ゆかりの品」か 2人には“筆まめ”の共通項も
週刊ポスト
真美子さんが目指す夫婦像とは(共同通信社)
《新婚当時から真美子さんとペアで利用》大谷翔平夫妻がお気に入りの“スポンサーアイテム”…「プライベートでも利用してくれる」企業オファーが殺到する“安心感”の理由
NEWSポストセブン
「講書始の儀」に初出席された悠仁さま(時事通信フォト)
《講書始の儀》悠仁さまが“綺麗な45度の一礼” 「紀子さまの憂慮もあって細かな準備があった」と皇室記者、新年祝賀の儀での秋篠宮さまの所作へのネット投稿も影響か
週刊ポスト
デビットベッカムと妻・ヴィクトリア(時事通信フォト)
〈ベッカム家が抱える“嫁姑問題”の現在〉長男の妻・ニコラがインスタから“ベッカム夫妻”の写真を全削除!「連絡は弁護士を通して」通達も
NEWSポストセブン
ニューヨーク市警に所属する新米女性警官が、会員制ポルノサイトにて、過激なランジェリーを身にまとった姿を投稿していたことが発覚した(Facebookより)
〈尻の割れ目に赤いTバックが…〉新米NY女性警官、“過激SNS”発覚の中身は?「完全に一線を超えている」
NEWSポストセブン
厳しい選挙が予想される現職大臣も(石原宏高・環境相/時事通信フォト)
《総選挙シミュレーション》公明票の動向がカギを握る首都決戦 現職大臣2人に落選危機、高市支持派アピールの丸川珠代氏は「夫とアベック復活」狙う
週刊ポスト
「ゼロ日」で59歳の男性と再婚したと報じられた坂口杏里さんだが…
《3年ぶり2度目のスピード離婚》坂口杏里さんの「ふっくら近影」に心配の声…「膝が痛くて…でもメンタルは安定してます」本人が明かした「59歳会社員との破局の背景」
NEWSポストセブン
笑いだけでなく「ふーん」「ええ!」「あー」といった声が人為的に追加される(イメージ)
《視聴者からクレームも》テレビ番組で多用される「声入れ」 若手スタッフに広がる危機感「時代遅れ」「視聴者をだましている感じがする」
NEWSポストセブン
北海道日高町で店の壁の内側から遺体が見つかった事件。逮捕された松倉俊彦容疑者(49)、被害者の工藤日菜野さん。(左・店舗のSNSより、右・知人提供)
「なんか臭くない?」「生ゴミを捨ててないからだよ」死体遺棄のバーで“明らかな異変”…松倉俊彦容疑者が見せた“不可解な動き”とは【日高・女性看護師死体遺棄】
NEWSポストセブン