芸能

男性大衆に接近する田中みな実 掟破りの生存能力と女性作家

 華やかな一方で、旬は短く、極めて競争が激しいのが女子アナの世界。作家で五感生活研究所の山下柚実氏が、「看板アナ」を分析する。

 * * *
 オリラジの藤森慎吾とお泊まり愛を報じられ、話題集中のTBSアナウンサー、田中みな実さん。なにかにつけて、「でもぅー、みんなのみな実だからぁ」と甘えた声を発する。恋愛話も霞んでしまうほど、そのブリッ子キャラが際立っている不思議な人です。

 これまでにもたくさんの女子アナが、かわいらしさをウリにしてきました。けれど、ちょっとからかわれたりいじられたりすると、すぐに素に戻り、アナウンサーの立ち位置に逃げ込むのが常でした。しかし田中さんは違う。

 どんなにからかわれ、いじめられ、いじられても、まるで意図したかのようにキャラを離さない。最後まで、ブリッ子を貫徹する。 その力の入れようは、もはや「媚び」ではありません。「だってぇ、みな実はみ~んなのみな実だからぁ」と、甘えた声で「男性大衆に接近」する高等戦術によって、ファンを作り、自分自身を差別化し、際立たせて生き延びさせる。いわば、「掟破り」の局アナであり、女子アナの新しいサバイバルの姿ではないでしょうか。

 女子アナブームが去った昨今、単にアナウンサーとして原稿を読んだり司会をしても、ちやほやされる時間は短い。何か人と違った際立った個性がなければ、すぐに使い捨てにされ、忘れられてしまう時代です。だからこそ、女子アナは何かに急接近することで、その人たちに親近感を抱いてもらい、同時に自分自身の際立った個性を作ろうとしているのです。

「接近」する対象もさまざま。田中さんは甘い声で「男性」に接近していますが、NHKの有働由美子さんはもっと巧妙に「お茶の間」に忍び込んでいます。NHK朝ドラに続いて始まる「あさイチ」の司会・有働さん。その日のドラマの内容についてベタな感想を率直に述べるのをウリにしています。そのスタイル、「私はみなさんと同じ目線で朝ドラ見てます」という、いわば「お茶の間に接近」するブリッ子術です。

 同じNHKでも、「鶴瓶の家族に乾杯」などで司会進行をつとめる小野文恵アナは、またひと味違う接近術。木訥とした語り口、実に普通な髪型にファッション、素顔に近い薄化粧。垢抜けない隣のおねーちゃん風を、立派に維持しています。小野さんのスタイルは、都会派にならず「田舎に接近」する術と言えます。その雰囲気づくりによって、大勢の視聴者に親近感を抱いてもらうのです。

 一方、テレビ朝日といえば、前田有紀アナのサッカー選手の似顔絵コーナーが話題。実はプロが描いているのではないか、と疑惑が出るほど。前田さんの場合、似顔絵によってJリーガーに「接近」。それを入口にして独特な持ち味と個性を出すことに成功しています。

 テレビ東京の大江麻理子アナはフェリス女学院出身、正当派美人路線を行くかと思いきや、司会の「アド街ック天国」で毎回発する奇妙なダジャレが型となっています。バラエティ番組「モヤモヤさまぁ~ず2」でも、常に天然ボケぶりを発揮し続けて愛されています。大江さんの場合は、「おとぼけに接近」というスタイルでしょう。

 女子アナが、アナウンスの技術よりもむしろ、タレントのように個性や演技力を伸ばし、自己研鑽しなければならない時代に入ったということでしょうか。

トピックス

”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
クマ対策には様々な制約も(時事通信フォト)
《クマ対策に出動しても「撃てない」自衛隊》唯一の可能性は凶暴化&大量出没した際の“超法規的措置”としての防御出動 「警察官がライフルで駆除」も始動へ
週刊ポスト
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
天皇皇后両陛下主催の「茶会」に愛子さまと佳子さまも出席された(2025年11月4日、時事通信フォト)
《同系色で再び“仲良し”コーデ》愛子さまはピンクで優しい印象に 佳子さまはコーラルオレンジで華やかさを演出 
NEWSポストセブン
「高市外交」の舞台裏での仕掛けを紐解く(時事通信フォト)
《台湾代表との会談写真をSNSにアップ》高市早苗首相が仕掛けた中国・習近平主席のメンツを潰す“奇襲攻撃”の裏側 「台湾有事を看過するつもりはない」の姿勢を示す
週刊ポスト
クマ捕獲用の箱わなを扱う自衛隊員の様子(陸上自衛隊秋田駐屯地提供)
クマ対策で出動も「発砲できない」自衛隊 法的制約のほか「訓練していない」「装備がない」という実情 遭遇したら「クマ撃退スプレーか伏せてかわすくらい」
週刊ポスト
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
文京区湯島のマッサージ店で12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕された(左・HPより)
《本物の“カサイ”学ばせます》12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕、湯島・違法マッサージ店の“実態”「(客は)40、50代くらいが多かった」「床にマットレス直置き」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
NEWSポストセブン