国内

小沢一郎氏「僕も年だから、次の総選挙が最後の決戦になる」

 昨年12月の総選挙で惨敗を喫した小沢一郎氏だが、政治への情熱は消えていない。『小沢一郎 嫌われる伝説』著者で政治ジャーナリストの渡辺乾介氏に、これからの展望を語った。

──重ねて伺う。現在の状況は、民由合併の直前に戻ったような状態で、これからもう一度政権交代を目指すつもりだと言われた。

小沢:現状としては、そう考えています。

──しかし、当時のあなたは50代だったが、すでに70歳になった。2003年の民由合併から政権交代まで6年を費やしたことを踏まえれば、仮に再び政権交代を実現したとしても、その時にあなたは70代の後半です。政権交代を実現して、安定した政権を作るまで、現役政治家であり続けるつもりか。それとも、「ここまでは何としてでも見届けたい」という、引退の条件のようなものを描いているのか。

小沢:最初のレールが敷ければいい。ゴールまでは見られないから。そう、ゴールまではね。

 僕も最近まで気がつかなかったけれど、中国のトウ小平さんが3度目の復帰をしたのは、73歳なんです。3度追放されて、3度復帰して改革開放路線のレールを敷いた。そして彼は77歳で事実上の最高指導者となり、中国の英雄になった。

 僕も年だから、多分、次の総選挙が最後の決戦になる。(今夏の)衆参ダブル選挙だなんて言う人もいるけれど、自民党はそんな勝負はしないだろうと思う。民主党政権じゃないんだから(笑い)。だから多分、3年半後にダブル選挙です。

──最初のレールとは。

小沢:もう一度、自民党と対峙できる政党をつくるということです。二大政党でなくていいけれども、民主党(の議席)は50幾つになってしまったから、それでは勝負にならない。(次の総選挙で)負けたら負けるにしても、野党の中心になる政党として存在できるような、そして次の次の総選挙で政権を交代できるような政党をつくりたい。

──民由合併から現在までの10年間を無駄にしたという後悔があるのでは。

小沢:それはもう残念でした。何のためにこんな苦労をしてきたんだと。でも、人生は仕方ない。小泉さんじゃないけれども、人生はいろいろあるし、勝つも戦、負けるも戦だからね。ただ何としても、議会制民主主義の最初のレールだけは敷きたい。だから、自民党に対抗できる政党、基盤となる政党をつくり上げたい。

──「80歳の暴走老人」なんて方も国会に戻ってきましたが、そこまで現役という気は……。

小沢:いやいや(手を横に振って笑う)。仮に次の総選挙が3年半後だとすれば、その時が勝負です。今年の参議院選挙も、みんながうまくまとまればやれるんだけれど、今の状況じゃ、まとまりそうにないものね。

※週刊ポスト2013年3月1日号

関連記事

トピックス

オリエンタルラジオの藤森慎吾
《オリラジ・藤森慎吾が結婚相手を披露》かつてはハイレグ姿でグラビアデビューの新妻、ふたりを結んだ「美ボディ」と「健康志向」
NEWSポストセブン
川崎、阿部、浅井、小林
〈トリプルボギー不倫騒動〉渦中のプロ2人が“復活劇”も最終日にあわやのニアミス
NEWSポストセブン
驚異の粘り腰を見せている石破茂・首相(時事通信フォト)
石破茂・首相、支持率回復を奇貨に土壇場で驚異の粘り腰 「森山裕幹事長を代理に降格、後任に小泉進次郎氏抜擢」の秘策で反石破派を押さえ込みに
週刊ポスト
別居が報じられた長渕剛と志穂美悦子
《長渕剛が妻・志穂美悦子と別居報道》清水美砂、国生さゆり、冨永愛…親密報道された女性3人の“共通点”「長渕と離れた後、それぞれの分野で成功を収めている」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《母が趣里のお腹に優しい眼差しを向けて》元キャンディーズ・伊藤蘭の“変わらぬ母の愛” 母のコンサートでは「不仲とか書かれてますけど、ウソです!(笑)」と宣言
NEWSポストセブン
2020年、阪神の新人入団発表会
阪神の快進撃支える「2020年の神ドラフト」のメンバーたち コロナ禍で情報が少ないなかでの指名戦略が奏功 矢野燿大監督のもとで獲得した選手が主力に固まる
NEWSポストセブン
ブログ上の内容がたびたび炎上する黒沢が真意を語った
「月に50万円は簡単」発言で大炎上の黒沢年雄(81)、批判意見に大反論「時代のせいにしてる人は、何をやってもダメ!」「若いうちはパワーがあるんだから」当時の「ヤバすぎる働き方」
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《お出かけスリーショット》小室眞子さんが赤ちゃんを抱えて“ママの顔”「五感を刺激するモンテッソーリ式ベビーグッズ」に育児の覚悟、夫婦で「成年式」を辞退
NEWSポストセブン
負担の多い二刀流を支える真美子さん
《水着の真美子さんと自宅プールで》大谷翔平を支える「家族の徹底サポート」、妻が愛娘のベビーカーを押して観戦…インタビューで語っていた「幸せを感じる瞬間」
NEWSポストセブン
“トリプルボギー不倫”が報じられた栗永遼キャディーの妻・浅井咲希(時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》女子プロ2人が被害妻から“敵前逃亡”、唯一出場した川崎春花が「逃げられなかったワケ」
週刊ポスト
24時間テレビで共演する浜辺美波と永瀬廉(公式サイトより)
《お泊り報道で話題》24時間テレビで共演永瀬廉との“距離感”に注目集まる…浜辺美波が放送前日に投稿していた“配慮の一文”
NEWSポストセブン
芸歴43年で“サスペンスドラマの帝王”の異名を持つ船越英一郎
《ベビーカーを押す妻の姿を半歩後ろから見つめて…》第一子誕生の船越英一郎(65)、心をほぐした再婚相手(42)の“自由人なスタンス”「他人に対して要求することがない」
NEWSポストセブン