芸能

海老蔵も心酔 ゲイバーのママが日中戦争と関東大地震を予言

 さらっと口をついたママのひと言に小誌記者は、唖然、呆然とした。「2015年の5月末に大地震が来るわよ」。1年8か月後にそんなことが……まさかと思いたいが、同僚バーテンダーも「5月22日ですよね。僕もケガをするっていわれました。ママには、僕の友達が震災の火事で焼け死ぬ場面も見えたみたいです」と頷く。このママ、一体何者?
 
 ここは東京・渋谷の某所にあるゲイバー。白を基調にしたカジュアルな雰囲気の店内には、カウンター席が7席にボックス席が3席。さして広いとはいえない店で、圧倒的な存在感をもって不敵な笑みを見せるのはこの店の看板ママ(43)である。
 
 その容姿は一言でいうとゴリマッチョ。短髪、だみ声で、アンタッチャブルの山崎弘也にうりふたつだ。
 
 でも大地震なんて、どうせ酔ったママの妄想でしょ、と聞き流せないのは、このママの手かざし占いは“百発百中”と業界では囁かれてきたからだ。それを頼りにした有名人の客も多い。今年3月には父親の市川團十郎が亡くなった後、今後の身の振り方を占ってもらう市川海老蔵の姿が目撃されている。
 
 ここ渋谷への移転前、新宿2丁目に構えていた店『R』は伝説のバーとして知られ、長澤まさみや若槻千夏など若手アイドルも足繁く通っていた。いまや一児の母だが、当時“お騒がせアナ”といわれた中西モナ(旧姓・山本)も信奉者の一人。二岡智宏(日本ハム・当時は巨人)とのラブホデートのきっかけとなったのも、このバーである。
 
 ママは、西麻布での海老蔵殴打事件も、カウンターに座った野球選手がWBCのメンバーに選出されることも、さっと手をかざしただけで見抜いてしまったという逸話を持つ。ママを古くから知る人物によると「箱根の神社の家系の出で、父親は霊媒師で母親はイタコ」という。人の死を予言したり、かかっている病気を見抜いたりも、日常茶飯事。占いの予約待ちは数か月になることもあった。
 
「2015年5月末大地震」の発言は、健康運を占ってもらおうと数週間前から予約を入れ、意気揚々と出かけた矢先のものだった。
 
 新宿2丁目からの移転の理由を「大学生の息子がいるんだけど、2丁目でお店をやっていたらゲイに見られちゃうでしょ。でも渋谷なら、ノンケで通せる」と語る、ママの手かざしの舞台は、奥のボックス席だ。早速、名前と生年月日、占ってもらいたいことを3項目メモに書いて渡すと、ママはそれに目をやってから、記者の顔や頭に手をかざす。
 
 時折、記者の肩越しに何かを見つけたようで、ハッとした表情に変わるのがなんとも不気味だ。ママは、数分間しばらくもごもごつぶやいた後、おもむろにこう言った。
 
「ケガに注意。大きめのケガね。これは関東大震災によるケガよ」
 
 その関東大震災こそが、2015年5月末に起きるというのだ。ママはこう続ける。
 
「震源は、千葉県の外房沖で大きいわ。津波の被害も大きくって、そうね、埼玉の川口あたりまで水没するわよ」
 
 ということは、東京はすべて沈没?
 
 この点は、恐ろしくなって後で専門家に確かめたところ、「外房から津波は川口まで到達しない。仮にあるとしたら東京湾を回ってくるかもしれないが、弱まっているので大きな被害を生まない」とのことだった。が、東日本大震災のあの被害を、専門家は誰も予想できていなかったのだから、ママの予言をばっさり切り捨てることはできない。
 
 むしろ怖い。それまでに東京から、いっそ九州あたりへ逃げておくべきか。いや海外か。ほかの客と真剣に話し合っていると、ママはこうも言う。
 
「大丈夫よ、それまでに戦争が始まっているから」
 
 戦争? それって、大丈夫なのか。
 
「尖閣諸島の問題で中国が攻めてきて日中戦争になるのよ。九州は全滅。だから、行かない方がいいわよ」
 
 それはいつ頃なの?
 
「そうね、早くて来年の春くらいかしら」
 
 ということは、2014年春に九州を滅亡させる日中戦争が勃発するということ。果たして自衛隊は国民を守ってくれるだろうか。店内の話題はにわかに国防問題に。さらにはその戦争の翌春に外房沖を震源とする関東大震災というのだから、これは未曾有の国難だ。当たってほしくない、絶対に。

※週刊ポスト2013年9月13日号

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン