スポーツ

マー君よりダルの成績が低いのは味方打線が沈黙しがちだから

 海を渡った日本の2大エースが、野球の本場アメリカを大いに沸かせている。田中将大とダルビッシュ有。両者とも、屈強なメジャーリーガー相手に対等以上の好投を見せているが、結果だけ見るとなぜか田中が勝っている現状がある。これは偶然か、必然か──。

 双方、開幕から7回登板した時点(現地13日現在)の成績を比較すると、田中は防御率2.57、58奪三振、ダルビッシュは防御率2.33、54奪三振と、投球内容に関してはほぼ互角。しかし肝心の勝ち星を見ると、田中の5勝0敗に対し、ダルビッシュは3勝1敗。なぜかダルが思うように勝てていないことがわかる。

  チーム打率を比較してみると、ヤンキース2割6分7厘、レンジャーズ2割6分2厘とこちらもほとんど変わらない。ヤンキース打線がレンジャーズ打線に比べてすこぶる好調だから、田中の勝ち星が多いというわけでもない。

 では原因は何か。それは投手によって打線が力の加減をしているかの如く、田中の時には打線が奮起し、ダルの時には打線が沈黙しているという事実があるからに他ならない。

 それは「援護率」から見て取れる。援護率は、田中5.88に対して、ダルビッシュ4.27となっている。野球関連の書籍が多いライターの広尾晃氏は、こう語る。

「援護率とは、その投手が登板する時に味方打線がどれくらい点を取ってくれるのかというもの。2人の間には1点以上の差があります」

 2人が登板したこれまでの試合を見れば、田中の場合、万遍なく味方が援護してくれているのに対し、ダルビッシュの場合はかなりのムラがあることがわかる。

「田中の登板時、ヤンキース打線の援護率は大幅に上昇する。楽天時代もチーム全体の援護率4.36に対し、彼が投げれば6点台に跳ね上がっていました。田中が投げると味方が打ちまくるという事実があるのです」(同前)

 田中は4月4日、デビュー戦となったブルージェイズ戦の初回にいきなり本塁打を浴びるなど、実は相手チームにリードを許す展開が7回の登板ですでに4試合ある。だが、いずれも味方の援護で逆転や同点となり、“無敗伝説”を継続させている。象徴的なのが今月3日のレイズ戦だ。4回まで3点リードを許すも5回に同点に追いつき、その後も打ちまくって結局、9-3で圧勝している。

トピックス

AIの技術で遭遇リスクを可視化する「クマ遭遇AI予測マップ」
AIを活用し遭遇リスクを可視化した「クマ遭遇AI予測マップ」から見えてくるもの 遭遇確率が高いのは「山と川に挟まれた住宅周辺」、“過疎化”も重要なキーワードに
週刊ポスト
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト