ビジネス

中国人「自分撮り需要」の高まりで日本製デジカメが復活か

 9月発売のコンパクトデジカメ新製品がソニーとカシオから相次いで発表され、どちらも自分で自分のポートレートを撮影する「自分撮り」に強いカメラである点が注目されている。カシオの「EX-FR10」はカメラと液晶が分離できアウトドアでの使用にも耐えられる頑丈なつくり。中国で発売される香水瓶モチーフが特徴的なソニーの「KW1」に至っては自分撮り専用機。というのも、中国では日本よりもずっと「自分撮り」が浸透しているからだ。

「中国語を話している観光客とよくすれ違いますが、男も女もカメラをかまえて自分の写真を撮っていますよ。けっこう大きい一眼レフでも自分撮りしています。どうしても気に入った画角で撮れないと、写真を撮ってくれとお願いされますね。けっこう決めポーズをとってくれて楽しいですよ。自分がその景色におさまっていることが大事らしいです」(お台場在住の40代男性)

 写真共有SNSとして人気上昇中のInstagramで「#自撮り」「#自分撮り」「#selfie」「#selfy」などのタグで検索すると、誰もが知るセレブ有名人だけでなく普通の人たちによる自分撮り写真を無数に確認できる。欧州、アジア、中東、米国など世界中から投稿されていて、一部の地域における限定されたブームではないことがわかる。楽しんでいる自分の表情を載せているものもあれば、服装や髪、プロポーションを誇示するものなど目的も様々だ。

 ところが、6億を超えるネット人口を持ちながらInstagramやFacebookなどのSNSにアクセスできないため、中国における自分撮りの様子は確認しづらい。しかし『中国嫁日記』作者で2年前から中国南部で暮らす井上純一さんに聞くと「年寄りはやりませんが若い子、とくに90后(ジョーリンホー、1990年代生まれ)にとっては完全に自分撮りが常識になっています」と中国での様子を語ってくれた。

「中国東北地方出身の月に聞いたところ、スマホが普及する前、携帯カメラに自分撮り機能がついていない頃から何かと自分撮りをしていたそうです。まわりの様子や景色を見て、自分がキレイに写るだろうと思うとき、または記念写真的に自分撮りをしています。都会だけでなく地方でも同じように撮っています。80后(バーリンホー、1980年代生まれ)が日常的に自分撮りを始めて、今では年寄り以外は誰でもやっている感じです。

 中国では、一般人でも成人や結婚など節目にはプロによるメイクや衣装、演出で撮影して一点物の写真集『芸術写真』を作成し、家へ来客があるとみてもらいます。自分も結婚するときに作りました。中国の人は自分をキレイに撮ってもらうことが大好きです。だから、スマホやデジカメで自分撮りをし、それをSNSで見てもらうのが流行るのは当然だと思います」

関連記事

トピックス

大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
結婚を発表したPerfumeの“あ~ちゃん”こと西脇綾香(時事通信フォト)
「夫婦別姓を日本でも取り入れて」 Perfume・あ〜ちゃん、ポーター創業の“吉田家”入りでファンが思い返した過去発言
NEWSポストセブン
(写真右/Getty Images、左・撮影/横田紋子)
高市早苗首相が異例の“買春行為の罰則化の検討”に言及 世界では“買う側”に罰則を科すのが先進国のスタンダード 日本の法律が抱える構造的な矛盾 
女性セブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン