安倍氏は1993年に初当選した頃から「政策はカネ」という感覚を身につけていたようだ。1998年の「金融国会」の頃、安倍氏はNAISの会(※注)を旗揚げ、厚生族議員として売り出し中だったが、金融危機対策に走り回っていた同僚若手議員に囁くように尋ねたという。「金融ってそんなに かるのか? オレもやろうかな」

【※注】根本匠、安倍晋三、石原伸晃、塩崎恭久の各氏が立ち上げた政策研究グループ。4人の名前の頭文字をとっている。

 その嗅覚は、自民党を揺るがした日本歯科医師会(日歯)による一連の汚職事件の際にも発揮された。

 日歯は2000年、厚生族だった安倍氏らNAISメンバーに歯科医師が身体障害者の認定をできるようにする法改正への協力を依頼し、安倍氏側に100万円の献金がなされた。法改正は成立しなかったが、その後、安倍氏が官房副長官時代に厚労省は部長通知で歯科医に認定権を与え、安倍氏は時の日歯代議員会で会長から名指しで感謝された。

「政策はカネ」とは業界や特定企業に対する利益誘導政治に他ならない。現在も安倍氏にはほぼ毎年、歯科医師連盟から献金が続く。

※週刊ポスト2014年11月7日号

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