ライフ

春から夏にかけての「不明熱」 昆虫による感染症の疑いあり

 暑さを迎える季節は、蚊やダニなどの昆虫が活発に活動を開始する。そこで心配されるのが昆虫による感染症だ。昨年、代々木公園を中心に流行したデング熱は、ヒトスジシマカの徹底駆除と季節性要因により終息した。

 しかし、日本を訪れる外国人旅行者が1340万人を突破し、なかでも中国人の渡航者が急増中だ。昨年末、中国の広州でデング熱が大流行し、現地の累計患者数が前年の10倍の4万7000人を超えた。今後も輸入感染症として、荷物などにまぎれてヒトスジシマカが再入国する可能性も否定できない。

 感染症に詳しい丸の内トラストタワークリニック(東京都千代田区)の濱本恒男(はまもとつねお)院長に話を聞いた。

「デング熱は今のところ、簡便な診断方法がありません。蚊に刺されてから3~7日で発症し、高熱や頭痛、関節痛などが起こり、出血熱に進行すると死亡することもあります。ヒトスジシマカは、もともと東南アジアに生息する蚊ですが、日本の夏の気温が高くなり、青森県まで生息が確認されているため、今年も流行の可能性は否定できません。アウトドアでは、ディート(虫よけ化合物)が配合されている虫よけ剤の使用など、対策が欠かせません」

 この4月には、マダニに噛まれた香川県の男性が、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)で死亡した。マダニはウイルスや細菌、リケッチアなどの病原体を媒介する。6~7月にかけて活動が活発になり、野山の木や葉に付着し、人間の肌を刺す。マダニが媒介するSFTSの潜伏期間は1~2週間で、発熱や下痢、おう吐が起こる。不明熱が起こったら、ダニの刺し傷がないか探すことが大切だ。

 治療はテトラサイクリン系の抗生物質が有効だが、SFTSの致死率は約3割と高いため、早期治療が重要だ。

トピックス

六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)
【中国人観光客減少への本音】「高市さんはもう少し言い方を考えて」vs.「正直このまま来なくていい」消えた訪日客に浅草の人々が賛否、着物レンタル業者は“売上2〜3割減”見込みも
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン