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大相撲の外国人力士 強くなり過ぎたため人数規制が課された

 日本の国技・大相撲。力士の総数は659人にのぼり、うち5.9%を外国人力士が占めている。26人のモンゴル人を筆頭に、11か国から39人が凌ぎを削る。

 大相撲史上初の外国人力士は、1934年に初土俵を踏んだ、日系アメリカ人の平賀。1964年には、ハワイ出身の高見山が来日。1990年代に“平成の黒船”と呼ばれて一時代を築いた、小錦、曙、武蔵丸らに道を拓いた。

 開催中の名古屋場所では、幕内力士のうち半数近くが外国人力士だ。横綱、大関、関脇、小結と三役以上は11人中5人。日本人の横綱は1998年に三代目・若乃花が推挙されて以来、空白になり、日本人力士の優勝も2006年の大関・栃東からストップしている。

 外国人力士が“強くなりすぎた”ため、相撲協会は人数の規制に乗り出した。それまで無制限だったが、1992年から1部屋に2人以内、全体で40人までとするルールを適用。2002年からはさらに、各部屋1人まで、2010年には遂に、「外国人力士枠」を「外国出身力士枠」へ変更する強硬措置がとられ、帰化力士も含めて、外国人力士は1部屋1人まで(その時点で2人以上いる場合は除く)となってしまった。

「横綱・白鵬が34回の優勝を飾り、日本が誇る昭和の大横綱・大鵬の記録(32回)を抜いた頃から、協会内の外国人力士“アレルギー”もより強くなり、今後さらなる規制も検討されている。そうした風潮は協会内に留まらず、一昨年の九州場所で白鵬が稀勢の里に負けるとファンから万歳コールがおき、白鵬からは『外国人が差別されている。おれたちが勝っても誰も喜ばない』と嘆く声が漏れ聞こえてきたほど」(ベテラン相撲記者)

 活躍するほどに肩身の狭さを感じることもある外国人力士たち。しかも、活躍できず、廃業すれば即帰国ということになるわけであり、その環境はかなり過酷だ。

※女性セブン2015年7月30日・8月6日号

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