芸能

福山雅治 ライブで7万人の大観衆に投げキッスを繰り返した

デビュー25周年ツアーで24万人を動員した福山雅治

 ライブはもう終わっていた。だが、福山雅治(46才)はなかなかステージの袖に下がろうとしない。午後8時30分すぎ。開演からもう3時間以上が過ぎていた。

 最後のアンコール曲の『家族になろうよ』(2011年)を歌い終え、7万人の万雷の拍手が鳴り止んでも、福山はステージ上で何度も何度も頭を下げ、大きく手を振り続けた。中継カメラにマジックペンでサインを書くと、巨大スクリーンに大映しになった。帰途につこうと動き出すファンの背中に、照れ屋の福山にしてはめずらしく、投げキスを繰り返した──。

 8月1日、2日の大阪『ヤンマースタジアム長居』からスタートした福山のデビュー25周年野外ライブツアー『福山☆夏の大創業祭2015』。8日、9日には神奈川『日産スタジアム』で2夜連続のライブを実施し、観客動員数は4公演で24万人に達した。

 ライブでは今クール絶好調のドラマ『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)の主題歌で、25周年記念シングルに収録された新曲『I am a HERO』など全30曲を熱唱。笑いが巻き起こったり全員総立ちでスウィングしながらの大合唱があるなど大盛り上がりのステージとなった。

 しかし8月9日は、長崎に原爆が落ちてちょうど70年目の節目の日。被爆二世であることを明かしている福山が『クスノキ』(2014年)を切々と歌い上げる場面もあった。

 これは、長崎の山王神社の境内にそびえ立つ高さ10m、東西40m、南北25mに伸びる巨大な楠。樹齢700年を誇り、黒焦げになりながらも70年前の原爆投下を生き延び、地元民からは「被爆大楠」と呼ばれる神聖な巨木のことだ。

《我が魂はこの土に根差し決して朽ちずに決して倒れずに》

 そんなクスノキの歌詞。苦しい時もつらい時も、つねに前を向いて走り続けた福山の生き様とも重なり、ファンは静かに耳を傾けていた。

「俳優業でブレークしたけどもともと、福山さんがなりたかったのはミュージシャン。彼はライブをとても大切にしていて、コンサートの前に必ずいちばん後ろの席からステージをじっと眺めるんです。どうすれば最後尾のファンにも楽しんでもらえるかを考えるためです。今回は場内に500mに及ぶ回廊を設置し、そこを福山さんが走り回ったので、どの席に座ったファンも楽しめたと思います」(福山を知る音楽関係者)

 冒頭のスタジアムライブ最終日、福山と親しい多くの著名人も駆けつけた。ドラマ『ガリレオ』(2007年、フジテレビ系)で初共演してから大のファンになったという天海祐希(48才)、NHKのドキュメンタリー番組や雑誌で対談した滝川クリステル(37才)、同じ九州出身で映画『そして父になる』(2013年)でも共演した親友のリリー・フランキー(51才)らがステージ上の福山に熱視線を送っていた。

 女性人気が抜群の福山だが、ラジオでの下ネタ満載のぶっちゃけトークなど、飾らない言動で男性ファンからも多く愛されている。今回のライブでも、福山が「男性の皆さん、『フクヤマ』って声をかけてもらっていいですか?」と聞くと、「フクヤマ~!!」という野太い声が大きくこだましたほどだった。

※女性セブン2015年9月3日号

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン