国内

あの「やくざ監督」 暴力団追放ポスターに起用されてひと言

「やくざ監督」、警察ポスターデビュー

「やくざ監督」と異名を取る島根県開星高校の前野球部監督・野々村直通氏が、同県警の暴力団追放キャンペーンのポスターモデルに起用された。迫力あるビジュアルと意外な抜擢に、ファンを中心に驚きの声が上がっている。県警と野々村氏を取材した。(取材・文=フリーライター・神田憲行)

 * * *
 野々村氏は開星高校を9度も甲子園に導いた山陰の名将である、一方、角刈り頭に抽選会は紋付き袴に現れるなど、独特のファッションから「やくざ監督」ともいわれていた。2010年選抜で21世紀枠の向陽高校(和歌山)に破れたときに

「腹を切って死にたい」

「21世紀枠に負けたのは末代までの恥」

 と舌禍事件を起こし、一時監督の座を離れていたこともある(のちに復帰)。ちなみに騒動で高野連に謝罪で訪れたときもキンキラキンの銀色スーツに黒地のシャツ、極彩色模様のネクタイというスタイルだった。

 11年に引退後に出版した自叙伝「やくざ監督と呼ばれて~山陰のピカソ・野々村直通一代記」は大きな話題になった。現在は美術教師だった腕前を活かして創作活動に励む一方、不良少年を更生させた実体験を元にした教育講演活動も多くこなしている。

 ポスターは写真でご確認いただけるように、背景の赤と野々村氏のビジュアルとあいまって、相当インパクトが強いものに出来あがっている。暴力団どころか悪霊も退散しそうな雰囲気である。

 そもそもどうして野々村さんを起用したのか。同県警犯罪対策課は、

「野々村さんを起用したのは、島根県内では有名な監督さんだったこと、現在も教育関係の講演をされていることなども評価させていただきました」

 と、その理由を語る。これまで県出身の力士である隠岐の海、県内プロバスケットチームの選手など、「スポーツマンらしい正義漢」(同課)を起用していた流れもある。

 島根県警は11月の暴力団追放集会に合わせてこのA2大ポスターを1000枚作成し、県内各所に張り出す予定だ。

 県警にとってはあくまで自然な流れだが、野々村氏ご本人はどうか。

「7月くらいに県警から電話で相談ありまして、驚きました。実際に県警に行って、『私はやくざ監督と呼ばれてたんだが、いいんですか』と聞いたら、職員の人たちが笑ってたよ」

関連キーワード

トピックス

真美子さんが完走した「母としてのシーズン」
《真美子さんの献身》「愛車で大谷翔平を送迎」奥様会でもお酒を断り…愛娘の子育てと夫のサポートを完遂した「母としての配慮」
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
《コォーってすごい声を出して頭をかじってくる》住宅地に出没するツキノワグマの恐怖「顔面を集中的に狙う」「1日6人を無差別に襲撃」熊の“おとなしくて怖がり”説はすでに崩壊
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)千葉県の工場でアルバイトをしていた
「肌が綺麗で、年齢より若く見える子」ホテルで交際相手の11歳年下ネパール留学生を殺害した浅香真美容疑者(32)は実家住みで夜勤アルバイト「元公務員の父と温厚な母と立派な家」
NEWSポストセブン
今年の”渋ハロ”はどうなるか──
《禁止だよ!迷惑ハロウィーン》有名ラッパー登場、過激コスプレ…昨年は渋谷で「乱痴気トラブル」も “渋ハロ”で起きていた「規制」と「ゆるみ」
NEWSポストセブン
アメリカ・オハイオ州のクリーブランドで5歳の少女が意識不明の状態で発見された(被害者の母親のFacebook /オハイオ州の街並みはサンプルです)
【全米が震撼】「髪の毛を抜かれ、口や陰部に棒を突っ込まれた」5歳の少女の母親が訴えた9歳と10歳の加害者による残虐な犯行、少年司法に対しオンライン署名が広がる
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《新恋人発覚の安達祐実》沈黙の元夫・井戸田潤、現妻と「19歳娘」で3ショット…卒業式にも参加する“これからの家族の距離感”
NEWSポストセブン
キム・カーダシアン(45)(時事通信フォト)
《カニエ・ウェストの元妻の下着ブランド》直毛、縮れ毛など12種類…“ヘア付きTバックショーツ”を発売し即完売 日本円にして6300円
NEWSポストセブン
レフェリー時代の笹崎さん(共同通信社)
《人喰いグマの襲撃》犠牲となった元プロレスレフェリーの無念 襲ったクマの胃袋には「植物性のものはひとつもなく、人間を食べていたことが確認された」  
女性セブン
大谷と真美子夫人の出勤ルーティンとは
《真美子さんとの出勤ルーティン》大谷翔平が「10万円前後のセレブ向けベビーカー」を押して球場入りする理由【愛娘とともにリラックス】
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(秋田県上小阿仁村の住居で発見されたクマのおぞましい足跡「全自動さじなげ委員会」提供/PIXTA)
「飼い犬もズタズタに」「車に爪あとがベタベタと…」空腹グマがまたも殺人、遺体から浮かび上がった“激しい殺意”と数日前の“事故の前兆”《岩手県・クマ被害》
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」でペールブルーを選ばれた皇后雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《洋装スタイルで魅せた》皇后雅子さま、秋の園遊会でペールブルーのセットアップをお召しに 寒色でもくすみカラーで秋らしさを感じさせるコーデ
NEWSポストセブン