ライフ

小籔千豊 X’masやハロウィンより敬老の日に熱くなってほしい

高齢者について語る小籔千豊

 イキる、とは調子に乗る、勢いづく、威張る、偉そうにするなどの意味。吉本新喜劇・座長の小籔千豊(こやぶ・かずとよ)は「イキる奴」が嫌いだという。小籔が高齢者について語る。

 * * *
 9月と言えば、敬老の日があります。この日は、おじいちゃんやおばあちゃんとか目上の人を敬い感謝する日ですよね。

 僕が小学生の時におじいは死にましたけど、大正生まれのおばあは幸いまだ生きています。ただ、もうリーチかかっているからせめても、ってわけじゃないですけど、ちょっと時間が空いたときや地方ロケに行ったときは、デパ地下や土産物屋で食べ物なんかを買って贈り倒すようにはしてます。

 なんでそうするようになったかというと、若い頃、僕は借金まみれなのに高い飯を食いに行ったり、パチンコや競馬ばっかりして、オカンにも何もせんかった。それこそ甘いもんひとつ持って行くことも。

 当時、居酒屋でたまたま会うたおっちゃんらから「親孝行しとけよ」なんてよう言われてました。「親孝行したい時に親はなし」「いつまでもあると思うな親と金」なんて言葉は知ってたけど、それでも僕は全然親孝行しなかった。

 自分が結婚して3年目くらいでオカンが死んだんですけど、その頃僕は貧乏で何もできず、ほんま自分はアホやなと思ったんです。「あれだけ言われてたのに、せえへんってどういうことやねん、自分」って弱っていく母親を見てすごく後悔しました。

 僕も結婚して子ども産まれて親が死んで、新喜劇の座長になって、「先人に感謝を」みたいな気持ちが昔より強くなりました。おじいやおばあ、親はもちろん、新喜劇の先輩たちなどの先人たちが頑張ってくれたから、今の僕があるし、おかげで僕の子どもたちも大きくなれたわけで。

 ぜひみなさんも親がご存命なら「今のうち親孝行しとけよ」と言いたいんですが、僕もそうだったように他人からいきなり言われても、まあ聞けへんと思うんですよ。だから僕からは、

「僕は『親孝行しとけよ』と言われたけど、せえへんかってめっちゃ後悔したからしときや」

 と言わせてもらいます。それは親を喜ばすためだけじゃなくて、「親が死ぬときに孝行できなかったことで、自分が後でヘコまへんようにしたほうがいい」というためでもあるんです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
結婚を発表したPerfumeの“あ~ちゃん”こと西脇綾香(時事通信フォト)
「夫婦別姓を日本でも取り入れて」 Perfume・あ〜ちゃん、ポーター創業の“吉田家”入りでファンが思い返した過去発言
NEWSポストセブン
(写真右/Getty Images、左・撮影/横田紋子)
高市早苗首相が異例の“買春行為の罰則化の検討”に言及 世界では“買う側”に罰則を科すのが先進国のスタンダード 日本の法律が抱える構造的な矛盾 
女性セブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン