国内

安倍家との最終決戦 小泉進次郞氏は地方から旋風起こせるか

 安倍晋三・首相は10月7日の内閣・党人事で入閣を拒否した小泉進次郎氏を2年間務めた内閣府の復興政務官から外し、TPP(環太平洋経済連携協定)など難題だらけの自民党農林部会長に起用した。党内ではこれが「大臣を蹴った報復」「進次郎イジメの始まり」とみられている。進次郎氏は9月にも安保法制や原発再稼働で首相批判を展開していた。

 安倍-小泉の対決は、父子2代にわたる「宿命」なのかもしれない。安倍首相は小泉純一郎氏に引き立てられて出世の階段をのぼり、後継者として首相の座についた。しかし、その純一郎氏は若手政治家時代、所属する派閥(清和会)の領袖だった安倍氏の父・晋太郎氏(元外相)と激しく衝突していた。政治ジャーナリストの藤本順一氏が振り返る。

「晋太郎氏は、故・福田赳夫元首相からタカ派政策集団の清和会を引き継いだがリベラル色が強く、また人柄が良く脇が甘いという意味も込めて純一郎氏ら目下の議員からでさえ、甘すぎる“プリンスメロン”と揶揄されていた。2人の最大の衝突は、晋太郎氏が竹下登氏、宮沢喜一氏と総裁を争った中曽根裁定(※注)の夜に起きた。

【※注/1987年10月31日に当時自民党総裁だった中曽根康弘氏が、竹下、安倍、宮沢の3氏のなかから竹下氏を次期総裁に指名したことを指す】

 竹下氏が後継者に決まり、敗れた晋太郎氏は派閥の議員が集まっている席に戻ってきて、『経済重視で蔵相の竹下に譲った』と説明した。そのとき、純一郎氏は『だからあんたはダメなんだ!』と派閥のボスである晋太郎氏を罵倒した。当時まだ秘書だった安倍首相は目の前で父が面罵されるのを見ていた。純一郎氏が自分を引き立ててくれたとは言え、複雑な思いもあるはずだ」

関連記事

トピックス

国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)が“イギリス9都市をめぐる過激バスツアー”開催「どの都市が私を一番満たしてくれる?」
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン