溝口:いまのヤクザは、敵がこう出たら、こう出ろとかPR会社が作るようなマニュアルで動いたり、「あいつは誰かから金もらってる」とかデマを流したり、やることがチャチですね。
鈴木:ヤクザから金もらうメリットなんて一つもない。むしろ溝口さんの場合、身の安全が心配ですよね。
溝口:この前、警視庁から保護願いを出してくれと連絡が来ました。前に刺されたとき(*注)から防犯カメラをつけているんだけど、古くなったので自分で取り替えたら映らなくなっちゃった(笑い)。そうしたら警視庁のほうから「うちで貸しましょう」っていうのでつけてもらった。いまのカメラは感度がいいですね。
【*注:1990年、溝口氏は山口組関連の著書をめぐって、東京・高田馬場の仕事場前玄関で暴力団組員と思しき男に左背中を刺され重傷を負った。犯人は逮捕されていない】
鈴木:じゃあ、保護対象になっているんですか。
溝口:パトカーとかが自宅に回ってくる。まだ保護願いを出してないんだけど。まあ、私も税金を納めているんだから、そのぐらいの住民サービスは受けてもいいだろうと(笑い)。
※週刊ポスト2016年1月15・22日号