恋愛や結婚というシーンだけではない。子育てにおいて効率重視で話題になっているのが、昨年、3人の息子を東大理科III類に現役合格させた「ゴッドマザー」こと佐藤亮子さん。東大合格という目的のためにはあらゆる無駄を省くべきという考えの持ち主だ。
《受験に恋愛は無駄です。1日は24時間しかありません。女の子とスタバで2~3時間お茶する。年1回ならいいですよ。けれど10回あれば30時間! その時間があれば参考書が一冊終わります。恋愛している場合ではない》
《12才まではテレビを一切見せなかった。テレビはね、時間がすごく無駄》
《受験に役立つ宿題以外は私が全部手伝っていました。時間を効率的に使うってだけの話ですけどね》
佐藤さんの考えには同じママたちから賛否両論が巻き起こり、テレビや雑誌でも大きく取り上げられ、彼女はたちまち時の人となった。東京大学名誉教授で白梅学園大学学長の汐見稔幸教授がこう主張する。
「受験には無駄に思えることでも、人生にとっては大事なことがたくさんあります。恋愛に悩んだり、友人とちょっとした悪さをしたり、趣味に凝ったりする体験は、のちの人生で必ず生きてきます。人間にはその時期にしかできないことがあり、受験には無駄だと思われても、人間の幸せ、真実につながるものがあるのです」
※女性セブン2016年2月11日号