芸能

石坂浩二だけではないNEWS23やZEROも TV界のパワハラ病

テレビ業界にはパワハラ病が蔓延?

 1月31日、石坂浩二(74才)が『開運! なんでも鑑定団』(テレビ東京系、毎週火曜19:54~)を3月末で降板することが発表された。多くの関係者が「ありえない」と口をそろえるこの降板劇。

 ことの発端は、2年ほど前の飲み会の席。同番組の制作者が石坂にからみ、口論になったのがきっかけだという。この時期から、石坂のコメントを意図的にカットする、“いじめ”ともいえる事態が始まった。

 報道によれば、石坂に降板が告げられたのは、昨年9月のことだった。テレ東は「視聴率不振と番組の刷新」を理由に挙げたというが、この説明はおかしい。ここ数年視聴率に変化はなく同時間帯の1位を独走しているのだ。

 刷新を掲げつつも、3月末で降板するのは石坂だけという点も奇妙である。労働法務が専門の伊倉秀知弁護士が語る。

「一般的に、雇用関係であれば、酒席での諍いを理由に仕事を取り上げるなど、不利な扱いをするのは明白なパワハラです。キャスティングの権利をテレビ局側が持っているとはいえ、局側も出演者の人格権や商品価値に配慮するのは当然のこと。仮に私的なトラブルの報復として出演者の意向を無視して降板させたのであれば、局側は出演者に優越する地位や権限を濫用しており、許されることではない」

 権力を楯にした弱者へのパワハラは、今も昔もテレビ業界全体に巣くう病巣である。昨年12月、『NEWS23』(TBS系)のメーンキャスター・膳場貴子氏(40才)が産休に入ると、彼女の復帰の意志を無視して局側が契約解除を通達した。

 妊娠や出産、育児を理由に退職を強要することは「マタニティーハラスメント(マタハラ)」とも呼ばれ、膳場氏の降板劇は大きな議論を呼んだ。

 2013年6月には、山岸舞彩(28才)が、当時キャスターを務めていた『NEWS ZERO』(日本テレビ系)の男性プロデューサーにセクハラ&パワハラを受けていたと報じられた。このプロデューサーは降格処分を受けている。

 コメンテーターの勝谷誠彦氏(55才)も、かつて番組に対する意見を幹部局員に伝えたところ、クビにされたと明かしている。

 制作スタッフ内部も同様である。2014年7月、『さんまのスーパーからくりTV』(TBS系 放送終了)で、番組プロデューサーのパワハラにより、制作会社スタッフが2年間で27人も辞めていたことが発覚。2か月後に同番組は打ち切られた。

 石坂の騒動は、連綿と続くテレビ界の“悪しき慣習”の発露といえるのかもしれない。

※女性セブン2016年2月18日

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン