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中高年の覚醒剤使用 責任重くなるも体力・気力衰えるため

 清原和博容疑者(48才)逮捕など、覚せい剤にまつわる事件が日本中を騒がせている。しかし、“芸能界だから薬物に通じている”というわけではない。普通に暮らしている、私たちの身近にも薬物汚染は蔓延しているのだ。ネットでも売買が行われているといわれ、公務員、警察官、医師、未成年者…とまるで薬物と縁がないような人たちに次から次へと“汚染”が広がっている。

 さらに、警察庁によると、2014年の検挙者の56.4%は40才以上で、1999年の22.5%から格段に増えていのだ。

 いくら売人が近くにいるとはいえ、一般人はそんなに気軽に買えるのだろうか? 1回あたりの使用量はだいたい0.03gといわれるが…。薬物問題に詳しい弁護士の小森榮さんは言う。

「1gあたり3万~4万円が相場です。私が最近扱った事件では、0.5g入りで約1万7000円でした。ただし、芸能人が買う場合は、もっと高くなることが一般的です。ASKAさんも相場の数倍を支払っていたといわれていますが、そこには口止め料が含まれていると考えるのが自然でしょう。インターネットなどは、いたちごっことはいえ警察が見張っていますが、芸能人はこういうルートは使わず、知っている人からマンツーマンで入手できる方法を選ぶので、確実かつ口止め料も込みで割高になるのです」

 覚せい剤は、最初から「覚せい剤」として姿を現すわけではない。“元気が出るクスリ”“落ち込んでいても気持ちよくなれる”“やせる”といった、サプリメント的感覚で忍び寄る。

 2014年に福岡県で逮捕された小学校校長(57才)も、逮捕後に「気分がよくなると言われ、軽い気持ちで手を出した。夜も眠らなくてよくなり大量の仕事が片づいた。覚せい剤と気づいたときには後戻りできなかった」と周囲に話したという。

 中高年が覚せい剤にハマる理由の1つはここにある。

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