ビジネス

東芝 歴代社長よりも社内評が悪かった「カリスマ幹部」

 2015年春の不正会計問題発覚以来、深刻な経営危機に瀕している東芝。2016年3月期決算は7100億円の赤字の見通し。創業以来の危機に突き当たり、東芝はリストラと事業の切り売りに走っている。

 2015年10月、室町正志社長は自身が工場長も務めたことがある画像用半導体の主力・大分工場をソニーに売却。12月には家電・半導体部門を中心に1万1000人の社員削減を発表した。3月17日には、東芝の「顔」である白物家電事業を中国家電大手「美的集団」に売却することが明らかになったばかりだ。

 その他、センサー事業部門や東芝メディカルを売却する一方で、原発子会社のウエスチングハウス(WH)を残すことを疑問視する社員は少なくない。

 2006年に西田厚聡・社長(当時)と佐々木則夫・原子力事業本部長(同)が主導して買収したWH。東日本大震災以降、新規受注は激減したため子会社としての資産価値を引き下げる処理(減損処理)が必要なはずだが、東芝はそれを意図的に先延ばししてきたとみられている。50代のベテラン社員A氏は不満を口にする。

「事業の『選択と集中』が必要なのはわかります。でも、なんで原子力なのか。これまで会社は決算発表では『WHに減損処理は不要』と言い続けてきたけど、新規受注がないんだから、先があるはずがない。過去のトップの失敗のツケをこの期に及んでも清算できないだけじゃないのか」

 昨年4月に「不適切会計の疑い」と発表した際、経営トップから納得のいく説明はなかったという。

「全従業員宛てに社長名のメールが来たぐらい。不正の全体像のようなものは社内にいても第三者委の報告書(2015年7月公表)を見るまでわからなかった」(30代営業職のB氏)

 歴代3人のトップ(西田、佐々木、田中久雄の各氏)が注目される陰で、社内では彼ら以上に評判が悪い人物がいるという。

「不正会計に関して悪名高いのが『半導体のカリスマ』と呼ばれた某経営幹部。彼は課長・部長時代には自ら“チャレンジ”(※注1)に荷担していたどころか、部下には『死ね』などの暴言を吐いて圧力をかける。騒動で役職を辞任したあとも会社に残ったことが、本当に腹立たしい!(と机を叩く)」(同前)

【※注1/東芝の歴代社長が「チャレンジ」と称して実現不可能な業務目標を社員に強要していたとされる】

トピックス

上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン
ラオス語を学習される愛子さま(2025年11月10日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまご愛用の「レトロ可愛い」文房具が爆売れ》お誕生日で“やわらかピンク”ペンをお持ちに…「売り切れで買えない!」にメーカーが回答「出荷数は通常月の約10倍」
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《10代少女らが被害に遭った“悪魔の館”写真公開》トランプ政権を悩ませる「エプスタイン事件」という亡霊と“黒い手帳”
NEWSポストセブン
「性的欲求を抑えられなかった」などと供述している団体職員・林信彦容疑者(53)
《保育園で女児に性的暴行疑い》〈(園児から)電話番号付きのチョコレートをもらった〉林信彦容疑者(53)が過去にしていた”ある発言”
NEWSポストセブン
『見えない死神』を上梓した東えりかさん(撮影:野崎慧嗣)
〈あなたの夫は、余命数週間〉原発不明がんで夫を亡くした書評家・東えりかさんが直面した「原因がわからない病」との闘い
NEWSポストセブン
テレ朝本社(共同通信社)
《テレビ朝日本社から転落》規制線とブルーシートで覆われた現場…テレ朝社員は「屋上には天気予報コーナーのスタッフらがいた時間帯だった」
NEWSポストセブン
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまのラオスご訪問に「感謝いたします」》皇后雅子さま、62歳に ”お気に入りカラー”ライトブルーのセットアップで天皇陛下とリンクコーデ
NEWSポストセブン
竹内結子さんと中村獅童
《竹内結子さんとの愛息が20歳に…》再婚の中村獅童が家族揃ってテレビに出演、明かしていた揺れる胸中 “子どもたちにゆくゆくは説明したい”との思い
NEWSポストセブン
日本初の女性総理である高市早苗首相(AFP=時事)
《初出馬では“ミニスカ禁止”》高市早苗首相、「女を武器にしている」「体を売っても選挙に出たいか」批判を受けてもこだわった“自分流の華やかファッション”
NEWSポストセブン
「一般企業のスカウトマン」もトライアウトを受ける選手たちに熱視線
《ソニー生命、プルデンシャル生命も》プロ野球トライアウト会場に駆けつけた「一般企業のスカウトマン」 “戦力外選手”に声をかける理由
週刊ポスト
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン