芸能

綾瀬はるか 不器用なOL役なら随一も「非憑依型女優」との評

まさに引っ張りだこ

 いくら当代随一人気の高い役者といえども向き、不向きはある。作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が、綾瀬はるかについて分析した。

 * * *
 冬ドラマもいよいよエンディング。突出した視聴率や人目をひく話題が乏しかった感は否めない。「朝ドラ史上最高視聴率獲得か」と騒がれている『あさが来た』が、一気に話題をさらった感じが、しなくもない。

 ちょっと気になるのが、出ずっぱりのあの“国民的女優”のこと。その広範な人気ぶりと、しかしどこか掴まえどころのない演技の力。『わたしを離さないで』(TBS系)で主役の重責を果たした、綾瀬はるかだ。

 このドラマ、オンエア前は評判上々で意欲作と目されていたが、幕を開けると初回視聴率6.2%。ゴールデン枠民放ドラマで最下位。「“視聴率女王”と名を馳せてきた」綾瀬はるかという「人気女優を配してこの数字とは」と驚くメディアも。

 このドラマのテーマは「臓器移植」。「臓器を提供する」という特殊な使命を持つ少年少女の話から始まり、どんよりと重たい空気のせいだったのか。スタート後も話題はなかなか盛り上がらず、数字も伸びず。ドラマの中で、綾瀬はるかの演技はしっかりと抑えが効いていた。台本を深く読み込み一つ一つ丁寧な演技をしている──そんな好印象だった。真面目な性格が滲み出てくるような。しかし、だからといってドラマがオーラを放つわけではなかった。

 その連ドラが終わった翌日だ。NHK日本放送協会90周年記念という鳴り物入り大河ファンタジー『精霊の守り人』で、またまた主役として登場。

 今度は、バルサという女用心棒役。派手なアクションあり、男のようないでたちで立ち回る姿は、同局の大河ドラマ『八重の桜』を彷彿とさせる。ハンサムウーマン、クールな女性、男まさりの切れ味といったイメージを全面に打ち出そうとした八重。しかし今一つ、お茶の間に浸透しなかった。

 では、今回の女用心棒役はどうなのだろう? アクションシーンには、たしかに血の滲む稽古の痕跡を感じさせるものがあった。一生懸命やりました感は、十二分に伝わってきた。でも、手放しで拍手喝采というよりは「綾瀬はるかが、よくあそこまでやったね」という褒め方の方がぴったりくる。

 役者には向き不向きがある。その人が持っている個性や資質、良さを作品とフィットさせる必要がある。綾瀬はるかは、いったいどんなタイプの役者なのだろう? もう一度、考えさせられてしまった。

 何がウリなのか。何を演じたらハマリ役なのか?

関連記事

トピックス

大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン