一世を風靡したおニャン子クラブの人気メンバーで、卒業を控えていた新田恵利にも遠慮なし。インタビュアーから、「最近の恵利ちゃんは色っぽくなった」「夏の新島なんかで無理やり変わっちゃう女のコもいるしね」と“ムチャぶり”された新田は、「そういうことだけが目的で行く女の子なんて、いないですよ。男の人だったら、わかるけどなあ」と応じた。
テレビで活躍する清純派のアイドルが初体験についてそれとなく語るだけで、青少年はドギマギしたものだった。当時の様子を新田自身が振り返る。
「当時は忙しかったし、何について聞かれていたかなんて、すっかり忘れてました(笑い)。でも他の雑誌はおニャン子メンバーみんなでの表紙でしたけど、『BOMB!』は私1人で表紙になって、巻頭で大特集してくれたんです。あの“ピン表紙”は嬉しかったですね」
中森明菜にはなぜか痴漢対策を尋ねている。中森の答えは「とにかくスキを見せないことです。カタそうな女の人に見せることもいいんじゃないかな」と真面目なものだったが、デビュー当時からクールが売りの彼女らしいといえば彼女らしい。
松本伊代の特集号では、中学時代の松本の友人が実名フルネームで誌面に登場し、「伊代は中2のとき、同級生のM君に失恋して大泣きしました」と証言。“こんな暴露、しちゃっていいの?”と突っ込みたくなるような内容が満載だった。
こうしてアイドルたちを“丸裸”にしていた『BOMB!』。このとき、当時の編集フロアではトップアイドルの卵を発掘する雑誌『Momoco』が制作されていた。
※週刊ポスト2016年4月22日号