国内

「スマホネグレクト」は子供の愛着障害を引き起こす

「スマホネグレクト」は愛着障害を生むと語る、医学博士の岡田尊司さん


 現代は共働き夫婦も増え、忙しく時間がない中で返信しなくてはならない状況も生じてしまう。スマホネグレクトとの境界線は、どう自覚したらいいのだろうか。

「スマホ依存は、ラインやチャットで絶えずコミュニケーションをとらないと落ち着かなかったり、絶えずネットサーフィンをしたり、ゲームをしたり動画を見たりして紛らわす行為ですが、“いつの間にか”起きてしまうことなので判断は難しいですね。

 例えば最近あったケースでは、お母さんが子供が欲しがっているグッズを見つけてあげようとスマホで一生懸命、検索しているときに、子供が甘えて話しかけてきました。上の空で答え、子供に“お母さんはいつもスマホばかり見て”と言われたお母さんは、子供のために検索してあげているのにとすごく立腹して、子供を強く叱ってしまった。でも後々考えると、“子供の言うとおり、自分がスマホに依存して何が大事なのかが見えなくなっていた”と。本来は、愛情の行動としてスマホを使っていたはずが、どこかで本末転倒が起きて、目的がスマホに変わってしまった。このように動機は子供のためでも、ネグレクトは起きてしまうのです」

 スマホネグレクトしないようにするには、「自覚することがとても大事」と説く。

「全ての依存症はそうですが、便利なもの、刺激的なもの、魅力的なものほど依存しやすい。最初は便利だとか得だからと一つの手段として使っていたのが、いつの間にかそれ自体が目的になってしまうのが依存症の特徴です。そういうことが起きていたら、依存症になり始めているので自覚的に使用を減らさないといけないです。目的をもってやっているときでさえ、いつの間にか目的が逸れてしまいます。だから目的もなくやってしまうのが一番危ないんです。

 子供が求めているのは、お母さんがいいグッズをスマホで探してくれることではなくて、直に甘えたり、会話したり、構ってほしいということ。子供が生の関わりを求める時期はいつまでもではないですから、スマホに機会を奪われないようにすることが大切です」

関連キーワード

関連記事

トピックス

岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン