芸能

質問内容が波紋を呼ぶ高畑淳子の会見 現場のルールとは?

会見での質問内容が波紋を呼ぶ

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、高畑淳子の会見に見る、“現場”のルールについて語る。

 * * *
 高畑淳子の会見で、一部マスコミが裕太容疑者の性癖について質問したことに批判の声があがっている。

 記者会見の質疑応答では、司会者から「媒体」と「氏名」を名乗ってから質問するように言われるので、ネット上では質問者が既に特定されている。

 その一人は、『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)のフィールドキャスター、大村正樹氏だ。会見における彼の暴走は、これまでにも当コラムで書いて来た。『とくダネ!』(同)の筆頭リポーターを経て、11年4月〜15年3月までは『U型テレビ』『U型ライブ』(北海道文化放送)でメインキャスターをつとめていた。

 左遷ではない。ローカル局とはいえ、メインとして招かれた大村氏は「リポーターの成功者」とみなされていた。

 が、同局の予算削減により番組が終了。また東京に戻ってきて、『グッディ!』の“フィールドキャスター”になったのである。

 同局に長年レギュラーをもつ小倉智昭氏と同じ事務所。しかも、鹿児島放送の局アナ出身である。他のリポーターとは違うという彼のプライドと、なんとかしてまた全国に顔と名前を知らしめたいという強い思いがあったのかもしれない。現場のルール無視、主催者側の注意無視の言動を私も何度か目撃している。

 もっとも覚えているのは、SMAPの中居正広が“初の単独囲み取材”に臨んだ際、亡くなったお父様のことや、その頃、闘病中だった俳優の今井雅之さんについて中居くんに質問。その後、一部現場に“出入り禁止”になった話は業界内では有名だ。

 もう一方は『情報ライブ ミヤネ屋』の中山正敏リポーターだ。同番組では、猛暑リポーター、極寒リポーターとして有名だが、硬軟どちらもやれる実力派で、リオ五輪の開催後半、現地報告を任されてもいた。

“身内”を庇うわけでは決してないのだが、中山リポーターが大村氏に追随したようになったのは、恐らく現場で、「そこをもっと突っ込まなければ」という空気になり、順番的にまだ質問していなかった中山リポーターがそれを引き受けたのではないだろうかと思う。

 私はテレビの生中継を見ていただけなのだが、そうしたリポーターらの言動より大きな違和感を抱いたのは、東宝の関係者と思しき司会者が何度も「テレビ以外の方で」と、紙媒体を気遣い、質問を募ったのに、スポーツ紙の記者さんたちがなかなか質問をしなかったことである。

 スポーツ紙を読んでいると、たとえば昨今のSMAP報道などでは、さまざまな切り口で騒動を煽っているように私には見える。だが、カメラが回っているとき、スポーツ紙の記者さんたちはとにかく寡黙なのである。

 どういうルールがあるのか私は知らないが、会見が終了してから、スポーツ紙の記者さんだけが降壇口に集まり、“声かけ”をしたり、広報担当や宣伝担当者を囲んで、別取材をしている場面をよく見かける。

 なんか、ズルいと思う。

 カメラが回っているときには、テレビのリポーターに任せるだけ任せて、聞きづらいことも全部リポーターに聞かせて、それを記事にしている…。もちろん、それだけではないのだろうけれど、それで一部リポーターの質問で大炎上していることを紙面で記事にするというのはどうなんだろう?
 

関連記事

トピックス

サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《総スカン》違法薬物疑惑で新浪剛史サントリー元会長が辞任 これまでの言動に容赦ない声「45歳定年制とか、労働者を苦しめる発言ばかり」「生活のあらゆるとこにでしゃばりまくっていた」
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《エプスタイン事件の“悪魔の館”内部写真が公開》「官能的な芸術品が壁にびっしり」「一室が歯科医院に改造されていた」10代少女らが被害に遭った異様な被害現場
NEWSポストセブン
香港の魔窟・九龍城砦のリアルな実態とは…?
《香港の魔窟・九龍城砦に住んだ日本人》アヘン密売、老いた売春婦、違法賭博…無法地帯の“ヤバい実態”とは「でも医療は充実、“ブラックジャック”がいっぱいいた」
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
橋幸夫さんが亡くなった(時事通信フォト)
《「御三家」橋幸夫さん逝去》最後まで愛した荒川区東尾久…体調不良に悩まされながらも参加続けていた“故郷のお祭り”
NEWSポストセブン
麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン