「その後、埼玉や千葉、神奈川など郊外を拠点にする大規模なグループが増え、最盛期には300人規模のチームもあった。かつての暴走族や愚連隊と違うのは、“弱者は狙わない”といった暗黙のルールや規律がなく、“なんでもアリ”のところ。だから、いったん暴走し始めると歯止めがきかない。リンチは当たり前、ナイフやバットなど凶器も使う、女性や高齢者も標的にするという危険な不良集団です」(不良文化に詳しいジャーナリスト)
1990年代後半から2000年代にかけては、カラーギャング同士の抗争や凶悪事件が相次いだが、なかでも凄惨を極めたのは2004年12月に千葉県で起きた女子高生惨殺事件だ。
早朝、JR茂原駅近くの路上で5人の「青ギャング」の男たちがカラオケ帰りの高校生・A子さん(享年17)と友人女性からハンドバッグや現金などを強奪。抵抗するA子さんに激しい暴行を加え、そのまま車で拉致。車内で強制わいせつ行為に及んだ後、東金市内のホテル跡地でA子さんにさらに激しい暴行を加え、殺害した。
高齢女性に対する路上でのひったくりを繰り返し、逮捕されたグループもある。
「カラーギャングは2000年代半ばでピークアウトしたが、都心周辺の郊外都市ではいまだに暴力沙汰や犯罪行為を繰り返している」(前出・ジャーナリスト)
翼くんを襲った『パズル』は事件後の地元の花火大会にも出没。あるメンバーはこうSNSに書き込んだ。
《俺らパズルの印象は最悪の極悪非道(中略)パズル全国デビューか》
少年たちに反省の色は見えない。
※女性セブン2016年9月15日号