ライフ

トレンディドラマが影響を与えたバブル世代の「お気楽思考」

今の50代に大きな影響を与えた イラスト/トモリタクヤ

 企業で要職に就く者も多い50歳前後の世代と、今の若者の間には価値観や感覚に埋めがたい溝がある。前者は「バブル入社組」と呼ばれることもある。自身もその世代であるコラムニストの石原壮一郎氏は、バブル期に放送されたトレンディドラマが彼らに大きな影響を与えたという。

 * * *
 人間、若いころの「刷り込み」から逃れるのは容易ではありません。30年ほど前の「バブル時代」は、今の50代前後の人格形成に多大な影響を与えています。

 いわゆる「バブル組」への風当たりは、昨今、ますます強くなってきました。気が付けばどうにもならない状態になっているという意味を込めて、「ゆでガエル世代」なんて悲しい言われ方もしています。

 ああ、なんでこうなったのか。たしかに、若い世代との感覚の違いを覚えることは、ままあります。20代で貯金に精を出したり、将来のイメージがチンケだったり、恋愛に興味が薄かったり、いざデートするにしても安居酒屋で平気だし、しかも割り勘……。

 いい若いモンが、そんなことでいいのか! 何が楽しいのか! なんて言ったら、また「バブル組はこれだから」と呆れられてしまうんでしょうね。

 今の50代をこんな風にしたのは、たぶん、いや間違いなく一連のトレンディドラマです。W浅野の『抱きしめたい!』(1988年)や中山美穂の『君の瞳に恋してる!』(1989年)、鈴木保奈美の『東京ラブストーリー』(1991年)などなど、どのドラマもオシャレな男女が、華やかな生活を送りつつ、狭い人間関係の中で惚れたはれたを繰り返す物語でした。ドラマを熱心に見ていなくても、世の中の空気を通じて、間接的な影響は受けているはず。

関連記事

トピックス

結婚生活に終わりを告げた羽生結弦(SNSより)
【全文公開】羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんが地元ローカル番組に生出演 “結婚していた3か間”については口を閉ざすも、再出演は快諾
女性セブン
「二時間だけのバカンス」のMV監督は椎名のパートナー
「ヒカルちゃん、ずりぃよ」宇多田ヒカルと椎名林檎がテレビ初共演 同期デビューでプライベートでも深いつきあいの歌姫2人の交友録
女性セブン
NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン