国内

パパ活女子 貧困と貞操の間で揺れる乙女心

パパ活は経済的支援ばかりが目的とは限らない(写真:アフロ)

 NHK地方局の契約女子アナが愛人バンクに登録していたことでも話題を呼んだ“パパ活”──。ひと昔前の言葉を借りれば「若い女性のパトロン探し」ということになるが、近年、パパ活に励む女性たちの目的は曖昧なところもある。

 男女の恋愛問題に詳しく、近著に『人はなぜ不倫をするのか』(SB新書)があるライターの亀山早苗氏が、当世パパ活女子の生態に迫った。

 * * *
 パパ活という言葉をちらほら聞くようになった。デートしたり、ときには一晩を一緒に過ごしたりすればお金をくれる……そんな「パパ」を求めている女性が増えているという。

「それって愛人になるということじゃないの?」と思う人も多いだろう。だがパパ活というように、男性に求められてそうなるというより、あくまでも女性側の視点で語られているところが肝である。

●性的な関係はないけれど

 では実態はどうなのだろうか。

「うちはあまり裕福ではないから仕送りがほとんどないんです。だから少しでも生活費を稼ぎたい。でもアルバイトでは追いつかなくて」

 そう言うのは、大学生のミカさん(21歳)。ごく普通のまじめそうな学生だ。1年ほど前、アルバイト先の社長から、「取引先との食事とお酒につきあってくれたら、特別手当として2万円払う」と言われたのがきっかけだった。

 場を盛り上げ、カラオケでは歌って踊った。取引先がいたく喜んだということで、社長が3万円くれた。それ以降、社長は仕事でも、そしてプライベートでも彼女を呼び出すようになった。

「気づいたら、社長とふたりきりで食事ということが多くなっていた。帰り道などで求められれば手をつなぐことはあるけど、社長はそれ以上は要求しない。これって案外、いいバイトだと思ったんです。友だちに言わせれば『肉体関係をともなわない愛人みたいなもの』だと。ただ、それでお金がもらえるならむしろありがたいとさえ思っていました」

 社長の友人と3人で食事に行ったこともある。そんなときは手当が増える。割りのいいバイトだと彼女は割り切っている。もしも社長が性的な関係を要求してきたら、そのときに考えると笑顔を見せた。「恋愛」とは異なっていても、彼女の中にも何かしらの「情」がわいてきているのかもしれない。

 今の時代、女性は非正規で雇用されているケースが多い。契約や派遣でどんなにがんばって働いても、生活は潤わず、将来への不安は常につきまとう。

 そんな状態で、“パパ”を求める女性がいても不思議はない。その昔、友人が「愛人バンク」に登録していて、「週一で彼がやってきて月に20万もらえる」と聞いたとき、それはそれで羨ましいと別の友人たちと話したものだ。

 普通の「不倫」ときっちりお手当をもらっての「愛人」と何が違うのだろう。恋だの愛だのと精神論を振りかざすより、女性の生活のめんどうを見ようとするだけ男として潔いのではないか。もっといえば女性が生活をめんどうみてもらおうと考えた上での結婚だって似たようなものではないか。

関連記事

トピックス

第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「王子と寝ろ」突然のバス事故で“余命4日”ののち命を絶った女性…告発していた“エプスタイン事件”【11歳を含む未成年者250名以上が被害に】
NEWSポストセブン
人気シンガーソングライターの優里(優里の公式HPより)
《音にクレームが》歌手・優里に“ご近所トラブル”「リフォーム後に騒音が…」本人が直撃に語った真相「音を気にかけてはいるんですけど」
NEWSポストセブン
ナンバープレートを折り曲げ集団走行する「旧車會」=[福岡県警提供](時事通信フォト)
《各地で増える”暴走”》駐車場を勝手に旧車會の集合場所とされた飲食店主「100台以上も…他のお客さんが入って来られん」と怒り
NEWSポストセブン
世界中を旅するロリィタモデルの夕霧わかなさん。身長は133センチ
「毎朝起きると服が血まみれに…」身長133センチのロリィタモデル・夕霧わかな(25)が明かした“アトピーの苦悩”、「両親は可哀想と写真を残していない」オシャレを諦めた過去
NEWSポストセブン
キャンパスライフをスタートされた悠仁さま
《5000字超えの意見書が…》悠仁さまが通う筑波大で警備強化、出入り口封鎖も 一般学生からは「厳しすぎて不便」との声
週刊ポスト
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
エライザちゃんと両親。Facebookには「どうか、みんな、ベイビーを強く抱きしめ、側から離れないでくれ。この悲しみは耐えられない」と綴っている(SNSより)
「この悲しみは耐えられない」生後7か月の赤ちゃんを愛犬・ピットブルが咬殺 議論を呼ぶ“スイッチが入ると相手が死ぬまで離さない”危険性【米国で悲劇、国内の規制は?】
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン