芸能

秋ドラマの注目は変人ヒーロー 大型の刑事ドラマがズラリ

織田裕二主演の『IQ246』(HPより)

 7月クールのドラマが続々と最終回を迎え、秋ドラマのラインナップに注目が集まっている。とくに目立つのは、久しぶりに「刑事ドラマ」が多いこと。しかも織田裕二、玉木宏、唐沢寿明、阿部寛ら大物俳優が主演する作品が並んだ。そのキャラクターには、それぞれ強烈な個性があるようで…。次クール、そうした「刑事ドラマ」を投入する制作サイドの狙いとは? テレビ解説者の木村隆志さんがナゾを解き明かす。

 * * *
 2~3年前は連ドラの半数近くを刑事・事件ドラマが占めていましたが、昨年あたりから1クール3本前後に収まっていました。しかし、今年の秋はひさびさに大型の刑事・事件ドラマがそろい踏みします。

 注目すべきは、“大物俳優+とびきりの変人役”というコンセプトで、各局の足並みがそろったこと。『IQ246~華麗なる事件簿~』(TBS系)では貴族の末裔・法門寺沙羅駆(ほうもんじ しゃらく)を織田裕二さんが、『キャリア~掟破りの警察署長~』(フジテレビ系)ではひょうひょうとした変わり者の署長・遠山金志郎を玉木宏さんが、『THE LAST COP/ラスト・コップ(日本テレビ系)では30年間の昏睡から目覚めた時代遅れの刑事・京極浩介を唐沢寿明さんが、『スニッファー 嗅覚捜査官』(NHK)では人間離れした嗅覚で事件を解決するコンサルタント・華岡信一郎を阿部寛さんが演じます。法門寺沙羅駆、遠山金志郎という役名からして、変人ぶりが分かるのではないでしょうか。

 そして今年の秋も、国民的刑事・事件ドラマの『相棒 season15』(テレビ朝日系)が放送されますが、元を正せば水谷豊さん演じる杉下右京も、シリーズ初期は現在よりも変人のキャラクターが際立っていました。

 いずれ劣らぬ名優のなかでも、最注目は織田裕二さん。法門寺は、「常に暇を持て余し、自らが解くに値する“美しい事件”を求めてさすらい、『ああ、暇だ暇だ。どこかに私が解くに値する事件はないものか』が口グセ」という強烈なキャラクターであり、織田さん自ら「演じたことがない」と話すように想像がつきません。いまだ『踊る大捜査線』(フジテレビ系)で演じた“熱くて庶民的な男”青島俊作のイメージも強いだけに、真逆の“クールで高飛車な男”をどう演じるのか見物です。

関連記事

トピックス

和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン