ビジネス

大塚家具・久美子社長が語る「母に託された生き方」

新ビジネス「家具のリユース」を発表した大塚家具社長の久美子氏

 大塚家具が発表した「家具のリユース」の記者会見に登場した、同社の大塚久美子社長(48才)。その新ビジネスについて説明する久美子さんに、本誌は1年半以上前に日本中を揺るがしたお家騒動についてもいくつか質問した。すると、久美子さんは言葉を選びながらも答えてくれた。

 * * *
 東京湾を臨む明るいショールームには、白い革製のソファや有名ブランドのダイニングテーブル、クラシカルな布張りのチェアなどが、所狭しと並んでいた。新品以上の輝きを放つそれらは、どれも職人が丁寧に修理し、手を加え、クリーニングしたものだという。価格は元の価格の半分以下…。

 9月8日、東京・有明にある『大塚家具』本社で、「家具のリユース」という新ビジネスが発表された。

「創業以来、『大塚家具』は長く愛せる良いものをお届けすることを大切にしてきました。今回のリユースは、従来型のリユースとは異なり、アンティーク家具や、ヴィンテージ家具と同様、職人の高い技術で上質な家具の本来の価値を取り戻したり、あらたな付加価値をつけることで、その時々のニーズに合わせて生まれ変わらせ、新たなオーナーに提供致します。大量生産、大量消費、大量廃棄のファスト・ファーニチャーとは異なる新たな選択肢となります」

 そう話すのは同社の社長、大塚久美子さん。この日より、全国で家具の買い取り・下取りキャンペーンをスタート。またこれまでの販売店に加え、10月15日には家具リユースの大型拠点となる『IDC  OTUKA アウトレット&リユース 大阪南港』がオープンする。

 さらに伊勢谷友介(40才)が代表を務める『リバースプロジェクト』と共同し、リユース家具の開発や、リユースな暮らし提案を行うポップアップショップを展開していくという。

 記者会見には業界紙のみならず、ニュース番組の担当者、全国紙記者など、報道陣100名が駆けつけた。あの騒動から1年半以上。創業家一族のお家騒動はこれまでにもたくさんあったが、久美子さんを社長に生まれ変わった『大塚家具』の動向は、今も変わらず日本中の注目を集めている。

 騒動の発端は2014年7月にさかのぼる。当時の会長で、久美子さんの父・勝久氏(73才)が経営方針への不満から社長の久美子さんを解任。ところが2015年1月、久美子さんは取締役会で自身の社長復帰の決議を勝ち取り、形勢は逆転する。その後、筆頭株主の勝久氏が久美子さんを取締役から外す株主提案を出したが、会社側はそれを受け入れず、株主総会に結論を委ねた。

「クーデターだ。悪い子供を作った」

 勝久氏が記者会見を開き、そう語ったことから、「公開親子げんか」「骨肉の争い」などと報道が過熱していく。さらにその美貌や、華麗なキャリアもあいまって、「血も涙もないお嬢様」「娘が父に歯向かった」などと猛バッシングも受けることになった。

「あの時のことは今でもまだトラウマになっていて、なるべく思い出さないようにしています。一方、あの騒動をきっかけに、大塚家具についての誤解が多く広まっている。騒動の蒸し返しになるのは避けたいのですが、それでも『大塚家具』の社長として、本当のことをみなさまに知ってほしいという思いもあります」(久美子さん、以下「」内は同)

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン