スポーツ

箱根占う全日本大学駅伝 駒沢と早稲田の勝利のカギ

青山学院大学の一色恭志

 大学3大駅伝の第2戦、全日本大学駅伝(愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮)が11月6日に迫ってきた。箱根駅伝まではあと2か月。伊勢路の戦いはどこに注目すべきか。「EKIDEN NEWS」主宰者の「博士」こと西本武司氏が、独自の注目点を紹介する。

 * * *
 10月23日、日体大記録会5000m最終組を13分43秒の日本人トップでゴールしたのは、リオ五輪代表の村山紘太(旭化成)ではなく、青学大の田村和希(3年)だった。卒業後、陸上競技を引退する主将の安藤悠哉(4年)や大学駅伝未経験の吉永竜聖(3年)ら9人が、他大学ならエース級の13分台を叩き出した(ちなみに箱根予選会で敗退した中央大の1年主将・舟津彰馬も13分50秒で自己ベスト更新)。

 スピードより距離を重視する箱根ディスタンス移行期にこのタイムを叩き出す。もはや青学大の磐石ぶりにはお手上げ状態だ。

 その青学大が昨季、3大駅伝で唯一、勝てなかったのが全日本。“忘れ物”を取りに行く王者の戦いは見ものだが、それ以外にも見どころは数多くある。

●なぜ駒澤は伊勢で強い?

 過去17年で12回も全日本を制している駒澤大。その強さの鍵は三重県の陸上強豪校・伊賀白鳳高にある。同高の主力は駒澤大への進学率が高く、伊勢路は別名「伊賀白鳳ロード」と呼ばれる。手書きボードを掲げた同高OBや親族・知り合いが集結。その声援を受けた地元出身選手が駒澤の順位を押し上げてきた。今年は伊賀白鳳出身の西山雄介(4年)と下史典(2年)の2人が青学大に追いすがる。

●早稲田、ワンチャンあるで!

 出雲では1区で出遅れた愛知・豊川工出身の早稲田大エース平和真(4年)も注目。愛知県側の2区にエントリーされればそこは「豊川ロード」となり、やはり声援は増す。関東インカレでハーフマラソン日本人1位の井戸浩貴(4年)ら実はタレント揃いの早稲田には、全日本で一発逆転の可能性あり。

 だからなのか、テレ朝の中継は完全に“早稲田シフト”だ。解説陣に早大OBの瀬古利彦(DeNA総監督)、花田勝彦(GMO監督)、平が入学時の早大監督、渡辺康幸(住友電工監督)が並び、番狂わせに備える。

関連記事

トピックス

長男・泰介君の誕生日祝い
妻と子供3人を失った警察官・大間圭介さん「『純烈』さんに憧れて…」始めたギター弾き語り「後悔のないように生きたい」考え始めた家族の三回忌【能登半島地震から2年】
NEWSポストセブン
古谷敏氏(左)と藤岡弘、氏による二大ヒーロー夢の初対談
【二大ヒーロー夢の初対談】60周年ウルトラマン&55周年仮面ライダー、古谷敏と藤岡弘、が明かす秘話 「それぞれの生みの親が僕たちへ語りかけてくれた言葉が、ここまで導いてくれた」
週刊ポスト
小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン