国際情報

12歳の娘の安楽死を決断した父と母の証言

「どこでも、好きなところに腰掛けてください。今日はアントンの体調が悪くて、今、病院から戻ったばかりなの」

 ゴホゴホと咳をするアントンが我々の横で、駄々を捏ねている。

「これからアンドレアのお話をするのよ。お部屋で遊んで待っていてね」

「アンドレア……」と、母親の言葉を繰り返しながら、アントンは部屋に戻った。私はまず、アンドレアの生い立ちについて、尋ねてみる。

 報道上では、アンドレアの父親はアントニオではないそうですね?

「実の父親は、私が14歳の頃に知り合った恋人。よくある若気の至りです。19歳で妊娠し、中絶をせがまれたんです。私が産むと決めた時から、彼とは連絡が途切れてしまいました」

 2002年12月19日、エステラは、アンドレアを帝王切開で早産する。早産で鼻にチューブを入れられたアンドレアを見た母親は、心の中で誓った。

「チューブだらけで可愛い顔じゃないけど、あなたを死ぬまで愛するわ」

 アンドレアは、その後、8か月まで健康な子供と変わらない成長を遂げた。だが、その頃、歩行器に乗っていた彼女の足に力が入らず、首もなかなか据わらないことに気がついた。20か月経っても、両手もろくに使えない。脳検査をした結果、白い影が見つかった。

「治療法はなく、どんどん悪化して死に至る病気だと言われました。当初、寿命は3年、もって5年。私たちは、その恐怖を、毎日背負っていたの」

関連記事

トピックス

裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン