国際情報

古谷経衡氏 韓国のデモに日本の左が追い付くには数十年必要

シュプレヒコールが至るところで聞こえてきた

 街全体がうねるかのような光景だった。ソウル中心部・光化門広場で開かれた朴槿恵大統領退陣デモ。日本ではワイドショーの格好のネタとして面白おかしく報じられたが、古谷経衡氏は現場から異なった印象を持ったという。

 * * *
 朴槿恵の即時辞任を求めるソウル市内のデモは、12月9日の弾劾訴追案可決と朴の今年4月での辞任表明を受け、収束に向かった。そのデモの最高潮は、すなわち12月3日であり、主催者発表で170万人・警察発表で32万人(共にソウル市内のみ)の最大級の熱狂を齎すことになった。矢も楯もたまらず渡韓した私は、正にこの日、デモの心臓部・ソウル市光化門広場に居た。

 しかし日本側報道を見るにつけ、反朴デモには複雑怪奇の印象があった。朴に取り入って私利私欲を貪ったとされる崔順実なるオバサンを弓削道鏡とかラスプーチンに例えてもイマイチしっくりと来ない。

 大統領のスピーチを民間人が推敲することは犯罪ではないし、その利益誘導の金額とて佐川急便事件やロッキードの比ではない。ウォーターゲートに比べれば朴槿恵の関与した「悪事」は小粒。だのに何故韓国人はああまで憤怒しているのか。

 日本の夜のニュースで流れる映像にはまるで、アイドルのライブ参加者か何かのように、サイリウム(蛍光ペンライト)を左右に振りながら朴退陣を叫ぶ市民の姿ばかりが目立った。どうせ韓国によくある「道徳的糾弾」という奴の一種で、辞任要求に仮託した“祭り”つまり韓国版ハレといった処であろう、とタカを括っていた。

トピックス

田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(中央)
《父・修被告よりわずかに軽い判決》母・浩子被告が浮かべていた“アルカイックスマイル”…札幌地裁は「執行猶予が妥当」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
ラッパーとして活動する時期も(YouTubeより。現在は削除済み)
《川崎ストーカー死体遺棄事件》警察の対応に高まる批判 Googleマップに「臨港クズ警察署」、署の前で抗議の声があがり、機動隊が待機する事態に
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま入学から1か月、筑波大学で起こった変化 「棟に入るには学生証の提示」、出入りする関係業者にも「名札の装着、華美な服装は避けるよう指示」との証言
週刊ポスト
藤井聡太名人(時事通信フォト)
藤井聡太七冠が名人戦第2局で「AI評価値99%」から詰み筋ではない“守りの一手”を指した理由とは
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
《目玉が入ったビンへの言葉がカギに》田村瑠奈の母・浩子被告、眼球見せられ「すごいね。」に有罪判決、裁判長が諭した“母親としての在り方”【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン