芸能

94歳現役漫才師・内海桂子、舞台は月8、夜は必ず晩酌1合

今も現役漫才師を続ける内海桂子

 94歳にして月8回は舞台に立つ漫才師・内海桂子。記者が取材に訪れた浅草「東洋館」の12月上席の舞台でも、三味線を抱えて登場し、観客を巻き込んだアドリブの連続。爆笑の渦を巻き起こしていた。なぜ、いまも「現役」でいることをやめないのか、内海が語った。

 * * *
 お客さんにお金をいただいて舞台に立つ以上は、94歳の素人のおばあさんの形をしてちゃダメなんですよ。杖なんかついてちゃいけない。芸人としてシャキッとしてないと。舞台に上がれば、セリフだってスラスラ出てくるんだから。

 だけど別に若ぶってなんかいないですよ。90歳になったら90歳の芸もあるんです。「酒は1合、ご飯は2膳、夜中に3回のお手洗い……と思ったら、5回行っちゃった」ってやるんだけど、歳とったことがネタになっちゃう。ありがたいことですよ。それにしても、どうして歳を取ると体から水分が出やすくなるのかしらねぇ(笑い)。

 長生きの秘訣とかは考えたことがない。若い頃から苦労してきたから、好き嫌いなんて生意気なことはいいませんよ。

 9歳の時に神田の老舗のそば屋に奉公に出されて、お坊ちゃんの子守役。働きながら「生きていくためには何か芸を身につけておかないと」と思って、1日10銭で踊りと三味線をお師匠さんのところに習いに行ったんです。そうやって覚えたものが90過ぎても役に立ってるんだから、「よくやった」と若い頃の自分を褒めてやりたいね。

 そりゃ昔の苦労話をすればいくらでもありますよ。師匠に話を教えてほしければ赤ん坊の世話をしたり、掃除をしたりして、その師匠の家の中に入らないといけなかった。苦労するから必死で話を覚えようとする。ところが、今はそんな修行をさせませんから、今の子たちはかわいそうといえばかわいそうですよね。

関連キーワード

関連記事

トピックス

クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン