◆日経ヘイキンズ、カギは秋の大型補強
「日経ヘイキンズには、もともと外圧の影響を受けやすいチームカラーがある。昨年は3月まで外国人投資家の容赦ない売り圧力に屈して1万5000円を割り込んだ。年末はトランプ氏の政策に対する期待から、外国人買いを材料に株価が上昇しました」
それでは結局、ダウズとのゲーム差は縮まらないように思えるが、実は日経ヘイキンズにはNYダウズにはない強みもある。
「NYダウズの攻撃力はすごいが、誰かが絶不調になればチームの勝敗に直結する不安定さがある。その点、日経ヘイキンズは225銘柄と選手層も厚いので、戦績は安定している」(平野氏)
さらに今シーズンのダウズは、首脳陣の不和がある。
「オーナーのトランプ氏と監督であるジャネット・イエレンFRB議長の間にはすきま風が吹いている。イエレン氏は今年、政策金利を4回上げるかもしれない。アメリカが政策金利を上げればドルが上昇し、トランプ氏の目指すドル安とは正反対の方向に向かう。そうするとNYダウは鈍り、日経平均は円安の追い風を受けて上昇する。今年の日経ヘイキンズは、ダウズが2万ドル近辺にいる間に、2万6000円超えも夢ではない」(藤井氏)
カギとなるのは秋の大型補強だ。日経ヘイキンズは毎年、10月に銘柄の定期入れ替えを行なう。加入が噂されるのが任天堂だ。
「『ポケモン』で世界のゲーム市場を席巻するなどインパクト面では期待の新戦力です」(田代氏)
ダウズに開幕ダッシュは許したが、秋からのプレーオフシーズンにヘイキンズが圧倒――そんなシナリオも現実味がある。
※週刊ポスト2017年2月17日号