「美由紀さんは今もよく自宅に友人を招いて料理をふるまっているそうです。彼女には健康オタクな一面もあり、農薬を落とすために専用の洗剤で野菜を洗い、盛りつけやお皿のセンスも抜群。メニューは、カレーや唐揚げなど普通のものなんだけど、アレンジが効いてておいしいらしいです」
現在も芸能界の第一線で活動しながら、家事や友人との交流を完璧にこなし、成人した子供たちの動向に目を配り、孫の世話まで一手に引き受けている姑。
以前は、嫁と姑のトラブルといえば、「家事や育児を疎かにして仕事に走る兼業の嫁」を「家事と育児を大切にする専業主婦の姑」がたしなめる構図が定番だった。当時、生活のために仕事を抱える嫁は、「仕事が忙しいから、どうしても家事や育児が手薄になってしまう。お義母さんの頃とは時代が違うんです」と言い逃れができた。
だが、共働きが当たり前になった現代では、「仕事と家事・育児の折り合いをつけてきた兼業の女性」が姑となるケースも増えている。そうした姑に対しては、「仕事が忙しいから」との言い訳はもはや通用しづらいのかもしれない。それによって嫁はつい劣等感を持ってしまうこともあるだろう。
13才でモデルになってから遮二無二に走り続け、21才で母となり家事や育児をしながら、女優という仕事に目覚めた莉菜と、何でもこなす美由紀の関係はまさにこのような嫁姑だったかもしれない。松田家を知る関係者が言う。
「美由紀さんは孫がちゃんとした食事を取らせてもらっているかが心配で、預かった時は丁寧に作った子供のための食事をこしらえていました。彼女はそういうことがパッパッとできるし、娘のYukiさんも美由紀さんのしつけからか、家事をチャッチャと手伝える女性だそうです。莉菜ちゃんは“美由紀さんってすごい”とよく言っていました。お孫さんもすごく美由紀さんになついていて。でもちょっと複雑だったのかな…」
美由紀という「万能の姑」を前にして、ただ立ちつくすしかなかったのか、彼女が自分の場所を探し求めたのは、仕事という名の下の華やかな世界、夜な夜な繰り広げられるパーティーだった──。
※女性セブン2017年3月9日号