2016年4月からテレビ朝日の土曜21時は、映画、バラエティー、ドキュメンタリーなどを含むエンタメ総合番組枠『土曜プライム』になり、『土曜ワイド劇場』はその中の一部に縮小。「毎週2時間ドラマを放送する」という形式を辞めていたのです。
他局に目を向けても、『月曜名作劇場』(TBS系)、『金曜プレミアム』(フジテレビ系)、『水曜エンタ』(テレビ東京系)と、3つの2時間ドラマ枠はすでにエンタメ総合番組枠に変わっていました。ところが、いずれも期待していたほどの視聴率を稼ぐことができず、『月曜名作劇場』と『金曜プレミアム』は、今年1月から「放送開始を21時から20時に1時間前倒しする」というテコ入れが施されるなど苦戦の様子が見られます。
最盛期の1980年代には週7~8本が放送されていましたが、21世紀に入って停滞が見られ、2007年に『火曜ドラマゴールド』(日本テレビ系、一世を風靡した『火曜サスペンス』の後継枠)が終了。『土曜ワイド劇場』と双璧の名門枠が2時間ドラマから撤退したことで、暗雲が立ち込めました。その後、制作サイドの努力と工夫で何とか存続してきましたが、今回の改編は「いよいよ危険水域に入っている」という事実を象徴しています。
かつて20%前後の視聴率を記録し、今も熱狂的なファンが多い2時間ドラマがなぜここまで苦しい状況に追い込まれているのでしょうか。
◆『相棒』など2時間ドラマ発で連ドラ化の動き