国際情報

韓国メディアは大反発! 慰安婦像撤去求めた「在日」の苦悩

ソウルの外務省を訪れた民団の呉公太団長

 普段は政治的発言を控えている民団(在日本大韓民国民団)が慰安婦問題に対して、異例の立場を表明した。本国との軋轢も予想されるなか、あえて厳しい文言を選んだ背景とは。ジャーナリストの李策氏がレポートする。

 * * *
「(少女像は)撤去すべきというのが在日同胞の共通した切実な思いだ」

 民団の呉公太団長は1月12日、東京都内で行われた新年会のあいさつで、韓国・釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦問題を象徴する少女像についてこのように述べた。

 民団関係者によれば、「この問題について、そろそろ我々が何か言うべきじゃないか、との意見は、昨年末から幹部の間から出ていた」という。呉氏はまた、あいさつ後に別室で記者会見を開き、こう語った。

「韓国国内で反発が予想されるが覚悟している。両国関係の悪化による一番の被害者は在日同胞だ」

 民団はこの後、韓国政府への働きかけに乗り出す。呉氏らは同17日、韓国大使館を訪れて李俊揆大使に面会した。また2月初めには訪韓し、尹炳世外相や姜恩姫女性家族相、主要政党の代表らと面談。2015年12月に交わされた日韓合意の履行と釜山市の日本総領事館前にある少女像の移転を求めた。

 これに対し、韓国メディアやほかの在日団体からは案の定、反発が出た。まず槍玉に上がったのが、呉氏が言った「在日同胞の共通の思い」との言葉だ。

 日本には、民団以外にも北朝鮮系の在日本朝鮮人総聯合会(総聯)などの団体があり、韓国系でも民団に加わっていない人も少なくない。そうした人々から「何を勝手に」との声が上がるのは当然で、呉氏も誤りを認めて訂正している。

関連記事

トピックス

第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「王子と寝ろ」突然のバス事故で“余命4日”ののち命を絶った女性…告発していた“エプスタイン事件”【11歳を含む未成年者250名以上が被害に】
NEWSポストセブン
人気シンガーソングライターの優里(優里の公式HPより)
《音にクレームが》歌手・優里に“ご近所トラブル”「リフォーム後に騒音が…」本人が直撃に語った真相「音を気にかけてはいるんですけど」
NEWSポストセブン
ナンバープレートを折り曲げ集団走行する「旧車會」=[福岡県警提供](時事通信フォト)
《各地で増える”暴走”》駐車場を勝手に旧車會の集合場所とされた飲食店主「100台以上も…他のお客さんが入って来られん」と怒り
NEWSポストセブン
世界中を旅するロリィタモデルの夕霧わかなさん。身長は133センチ
「毎朝起きると服が血まみれに…」身長133センチのロリィタモデル・夕霧わかな(25)が明かした“アトピーの苦悩”、「両親は可哀想と写真を残していない」オシャレを諦めた過去
NEWSポストセブン
キャンパスライフをスタートされた悠仁さま
《5000字超えの意見書が…》悠仁さまが通う筑波大で警備強化、出入り口封鎖も 一般学生からは「厳しすぎて不便」との声
週刊ポスト
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
エライザちゃんと両親。Facebookには「どうか、みんな、ベイビーを強く抱きしめ、側から離れないでくれ。この悲しみは耐えられない」と綴っている(SNSより)
「この悲しみは耐えられない」生後7か月の赤ちゃんを愛犬・ピットブルが咬殺 議論を呼ぶ“スイッチが入ると相手が死ぬまで離さない”危険性【米国で悲劇、国内の規制は?】
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン