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2017.03.13 11:00  週刊ポスト

安楽死望む筒井康隆氏、日本尊厳死協会の長尾和宏氏と対談

日本尊厳死協会副理事長・長尾和宏医師


筒井:在宅医療というのは大変でしょうね。

長尾:『銀齢の果て』は、国の将来を案じて書かれたんですか。

筒井:いやいや、そんなことはないです。あの頃、藤原竜也主演の『バトル・ロワイアル』という映画が話題になっていたでしょう。そこから思いついただけ。

長尾:本を読んで、とてもリアルな物語だと感じました。実際に、親の介護のために会社を辞めたり、人生を諦めたりしている人がたくさんいて、それが美徳とされている。「ほんまにこれでええんかいな」と思うときがあるんですね。

筒井:だから、老人に殺し合いをさせる話のほうがリアリティがあるし、薄汚いし、醜いしで、面白くなるの(笑い)。

長尾:作中では老人ホームの入居者もバトルに参加させられる。個室の鍵が開けられて殺し合うんですよね。

筒井:私は老人ホームに入れられたら、1日でボケますね。つまらないお遊戯はさせられるわ、ゲームはさせられるわ、すぐにボケますよ(笑い)。そんな死に方はまっぴらです。

長尾:いまも、酒もタバコもたしなまれているそうですが、これまでに大病をされたことは?

筒井:何十年か前に胃潰瘍をやりました。あのときはしんどかった。『文学部唯野教授』と『パプリカ』を同時並行で連載してたんですよ。締め切りが一つ終わったら、もう次の締め切りと交互に来るから、胃に穴が開いちゃって。2つ連載していたから、穴がちゃんと2つ開いてた(笑い)。

長尾:それ以降は大病をされていないんですね。自分の人生の終わりを想像することはありますか?

筒井:それは、もちろんありますよ。作家だからいろんなことを考えなきゃいけない。『銀齢の果て』だって、登場する老人はみんな自分のことと思って書いてます。

長尾:当事者として書いた。

筒井:はい。映画化されて、「この役をやれ」といわれれば、女性を除いて、全員、どの役でもできますね。

※週刊ポスト2017年3月24・31日号

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