芸能

島田陽子 「エロティシズム表現は様々、挑戦しがいがある」

島田陽子が自身の“ラスト写真集”を振り返る

 1980年の「将軍SHOGUN」でゴールデングローブ賞を受賞するなど、「国際女優」として数々のドラマや映画に出演する島田陽子。また、初ヘアヌードに挑戦した写真集『キールロワイヤル』が55万部の大ヒットを記録するなど多方面で活躍。そんな彼女が“ラスト写真集”と話す『quatre』(1994年・スコラ刊。撮影/渡辺達生)の撮影当時を振り返る。

 * * *
 映画の中での表現に、「濡れ場」と言われているラブシーンがあります。一番神経を使うシーンです。どんなシーンでも、美しくありたいという思いがあり、撮影の時にはワンカットずつ、自分の動きを意識して演じます。腕は、足は、顔は、カメラにどう捉えられているか。もちろん、普通の演技ではカメラを忘れて演じていますが、ラブシーンとなるとどうしても余計な緊張感が襲います。

 10分に一度、濡れ場が必要とされる、例えば日活ロマンポルノがありますが、私も東映の映画で、それに似た撮影がありました。ロマンポルノと言われる作品の濡れ場と、一般の作品の濡れ場に差はありません。強いて言えば、ラブシーンの数の問題くらいでしょうか。

 女優がヌードを写真として世に問う! そんな時代がありました。代表的なのは、樋口可南子さんや宮沢りえさん。皆さん衝撃を受けられたと思いますが、私にとっても衝撃であり、美しく、表現者であることの真の意味を問う作品でありました。

 同時期、私はニューヨークに住んでいて、開高健の、『夏の闇』の撮影準備をしていました。結果、その撮影は中止となり、宣伝写真が残りました。それを一冊の本にしたいとの依頼がありました。

 樋口可南子さん、宮沢りえさんの写真の素晴らしさに表現者としてのクリエイティビティが刺激され、私も後に続きました。それが初めての写真集『キールロワイヤル』です。『quatre』は3冊目であり、最後の写真集です。

 エロティシズムの表現は様々あります。表現者はもとより、観る方の意識や価値観が問われます。だからこそ、挑戦しがいのあるジャンルであり、魅力を感じます。

●島田陽子(しまだ・ようこ)/熊本県出身。1970年のドラマ『おさな妻』でデビュー。1980年の「将軍SHOGUN」でゴールデングローブ賞を受賞し、「国際女優」として数々のドラマや映画に出演。2017年から海外作品のプロデュース及び女優としての活動を開始する。

※週刊ポスト2017年3月24・31日号

関連記事

トピックス

連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎ストーカー殺人事件》「テーブルに10万円置いていきます」白井秀征容疑者を育んだ“いびつな親子関係”と目撃された“異様な執着心”「バイト先の男性客にもヤキモチ」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《田中圭との不倫疑惑》永野芽郁のCMが「JCB」公式サイトから姿を消した! スポンサーが懸念する“信頼性への影響”
NEWSポストセブン
騒然とする改札付近と逮捕された戸田佳孝容疑者(時事通信)
《凄惨な現場写真》「電車ドア前から階段まで血溜まりが…」「ホームには中華包丁」東大前切り付け事件の“緊迫の現場”を目撃者が証言
NEWSポストセブン
2013年の教皇選挙のために礼拝堂に集まった枢機卿(Getty Images)
「下馬評の高い枢機卿ほど選ばれない」教皇選挙“コンクラーベ”過去には人気者の足をすくうスキャンダルが続々、進歩派・リベラル派と保守派の対立図式も
週刊ポスト
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《スクショがない…》田中圭と永野芽郁、不倫の“決定的証拠”となるはずのLINE画像が公開されない理由
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
食物繊維を生かし、健全な腸内環境を保つためには、“とある菌”の存在が必要不可欠であることが明らかになった──
アボカド、ゴボウ、キウイと「◯◯」 “腸活博士”に話を聞いた記者がどっさり買い込んだ理由は…?《食物繊維摂取基準が上がった深いワケ》
NEWSポストセブン
遺体には電気ショックによる骨折、擦り傷などもみられた(Instagramより現在は削除済み)
《ロシア勾留中に死亡》「脳や眼球が摘出されていた」「電気ショックの火傷も…」行方不明のウクライナ女性記者(27)、返還された遺体に“激しい拷問の痕”
NEWSポストセブン