「ハリルが本田たちを代表に呼んだのは、“戦力”としてではない。あくまで今回(UAE戦、タイ戦)限定でしょう。完全アウェーとなるUAE戦は“中東の笛”と呼ばれる不公平なジャッジが予想された。原口元気(25、ヘルタ)、大迫勇也(26、ケルン)、久保裕也(23、ヘント)といった現代表を牽引する若手たちは経験が少ない。ミスジャッジが起きた場合、パニックに陥ってしまう可能性がある。そんなときに頼りになるのが、本田たちの経験です。彼らの招集は精神安定剤といった意味合いが強い」(日本サッカー協会関係者)
万全でない状態で代表に招集することは、本田自身のためにならないと日本サッカー協会元副会長の釜本邦茂氏が指摘する。
「ビッグクラブで世界の一流選手と共にレベルの高い練習をしているといっても、しょせん練習。スタミナや判断力は試合に出ていなければどんどん失われていく。このままの状態が続けば、日本代表どころか、本田は選手生命さえ危うくなっていく。一刻も早く出場機会を求めて他のチームに移るべきで、クラブの“格”にこだわっている場合じゃない。下手をすると本田にとって、今回が最後のAマッチになる可能性すらある」
本田は“不始末”にどうケリをつけるのか。
※週刊ポスト2017年4月7日号