昭恵さんのフェイスブックを見る限り、反原発や農業、さまざまなボランティア、社会活動を通じ、確かに彼女の周りには“仲間”が多い。だがそれは、「首相夫人」という肩書があってのものだということは、彼女自身が過去のつらい経験からよく理解している。
2007年9月、安倍首相の体調不良により第一次安倍政権がわずか1年で崩壊した途端、取り巻いていた人々は手のひらを返すように去って行った。過去に本誌インタビューで昭恵さんは《急にすべての風向きが変わってしまった感じでした。すっかり落ち込んで、精神的にどん底状態》と明かしている。
そもそも今回の問題で、責められるのは本当に昭恵さんだけなのか。前出の政界関係者は、「周囲」にも問題があったと指摘する。
「“家庭内野党”を自認して原発の再稼働反対や反TPPなどを打ち出す昭恵さんを、政府や官邸は『政権に対する不満のガス抜きになる』と黙認するどころか、後押ししていたフシもある。籠池氏が典型ですが、“首相夫人”というブランドをカネ儲けや政治目的のために利用しようと近寄ってきた人間も多いはずです。今になって昭恵さんだけ悪者にするのは気の毒です。それが政治の都合というものでしょうか」
もちろん、昭恵さんにも脇の甘さがあったことは否めない。だが、夫の安倍首相を含め、近くにいる人間が彼女のために何らかの行動をしていたら、事態はここまで悪化しなかったはずだ。
※女性セブン2017年4月13日号