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がん経験者が辛い言葉は「頑張れ」 具体的提案には感謝

もしもがんを告白されたら…(写真/アフロ)

 非常事態は、いつも突然やってくる。そんな「もしも」の時に備え、とっさにとるべき正しい行動を、事前に考察する『女性セブン』の連載企画。第1回は、友人や同僚からがんを告白されたら…その時、あなたはどうしますか?

◆話を聞くだけでOK 「がんばれ」はNG

 がんは、日本人の死因第1位。2人に1人はがんになるとされるほど身近な病気だ。

 もし、友人や同僚から、「実は、がんなんです」と告白されたら、報告された側も動揺を隠せないはずだ。おそらく、聞いた直後は「何か言わなくちゃ」「励まさなきゃ」と思いがちだが、まずは相手の話をただ聞くことが大切と、がんライフアドバイザーの川崎由華さんは話す。

「患者さんは打ち明けるまでの間、大きな葛藤があったはず。信頼して話してくれたことに感謝して、初めは何もしなくていい。ただ話を聞くだけでいいんです」(川崎さん)

『治るという前提でがんになった』(幻冬舎)の著者・高山知朗さんは、40才で脳腫瘍、42才で白血病を発症し、5年生存率は10%といわれながら生き延びた。現在は企業アドバイザーとして活動をしている。そんな高山さんが友人にがんを報告した際、実際にいちばんつらかったのは、「がんばれ!」「きっと治るよ」という言葉だったという。

「もうこんなにがんばっているのに…、という思いが頭を巡りました。報告するまでにすでに、“絶対がんに負けない”“娘が20才になるまでは必ず生きてやる”と、病気について徹底的に調べて闘っていたので、根拠のない励ましほど、空虚に胸に響きました」

 逆に支えてくれたのは、妻のママ友だったという。

「“子供を預かるわよ”“夕飯差し入れするね”など、社交辞令ではなく、具体的な提案をしてくれたので、私も妻もお願いしやすかった。自分より子供を見てもらえることに安心しました」(高山さん)

 また、「ランチに行こうね」など、少し先の楽しみを提案して、共通の目標を作るのもおすすめだという。

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