国際情報

文在寅氏が韓国大統領に就任すれば軍事クーデターの懸念も

韓国で支持率が高い文在寅氏(中央。写真:時事通信フォト)

 友人による国政介入疑惑に塗れた朴槿恵氏は、「韓国史上初の罷免された大統領」という汚名とともに、青瓦台を去ったのち、3月31日未明に逮捕され、拘置所に収容された。そして、5月9日までに大統領選が行なわれ、新大統領が決定する。

 韓国にとっては、健全な民主政治を取り戻すための第一歩となるはずだが、どうも不穏な空気が消えない。朴氏の罷免は、韓国社会と朝鮮半島情勢がさらなる混乱へ突き進む序章に過ぎなかったのかもしれない。

 来る大統領選に向け、最大野党「共に民主党」は3月27日、党候補を選ぶ初の予備選を光州で行ない、本命とみられた文在寅氏が60%を超える票を獲得し、圧勝した。次期大統領選に関する最新の世論調査では、2位以下を倍近く引き離してトップを独走しており、5月に新大統領の地位に就く可能性が高まっている。

 一連の朴槿恵スキャンダル追及で国民の人気を博した文氏だが、支持率が高いもう一つの理由は、慰安婦問題について日韓合意の見直しを求めるなど、反日路線を強調しているからだ。対照的なのが対北朝鮮外交で、「金正恩は北朝鮮の指導者であり、対話の相手として認めなければならない」「当選したらまず平壌に行く」など、融和的な発言が目立つ。

 このままでは「反日・親北」という日本にとっては非常に厄介な政権が誕生することになる。実は文氏を問題視しているのは日本だけではないと、防衛シンクタンク関係者が明かす。

「文在寅氏が大統領に就任した場合、文政権に反発した軍部が軍事クーデターを起こす可能性について、韓国の国防関係者の間でまことしやかに囁かれています。韓国軍にとっては今でも北朝鮮こそが最大の敵であり、手を結ぼうとする文氏の姿勢は許しがたいということです」

関連記事

トピックス

ビエンチャン中高一貫校を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月19日、撮影/横田紋子)
《生徒たちと笑顔で交流》愛子さま、エレガントなセパレート風のワンピでラオスの学校を訪問 レース生地と爽やかなライトブルーで親しみやすい印象に
NEWSポストセブン
鳥取の美少女として注目され、高校時代にグラビアデビューを果たした白濱美兎
【名づけ親は地元新聞社】「全鳥取県民の妹」と呼ばれるグラドル白濱美兎 あふれ出る地元愛と東京で気づいた「県民性の違い」
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン
『ルポ失踪 逃げた人間はどのような人生を送っているのか?』(星海社新書)を9月に上梓したルポライターの松本祐貴氏
『ルポ失踪』著者が明かす「失踪」に魅力を感じた理由 取材を通じて「人生をやり直そうとするエネルギーのすごさに驚かされた」と語る 辛い時は「逃げることも選択肢」と説く
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《巨人の魅力はなんですか?》争奪戦の前田健太にファンが直球質問、ザワつくイベント会場で明かしていた本音「給料面とか、食堂の食べ物がいいとか…」
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン