そしてもう1社、私が注目しているのがソーシャル・ショッピング・サイト「バイマ(BUYMA)」を運営している2004年創業のエニグモだ。この会社は海外に駐在している日本人社員の奥さんなどのパーソナルショッパー(バイヤー)が直接買い付けした世界中のブランド品を安価で購入できる越境ECサイトだ。パーソナルショッパーは135か国・約9万人に達し、登録会員数は400万人、アプリのダウンロード数は200万を突破している。
これは、いわば“空いている主婦”を活用した「アイドルエコノミー」だが、このビジネスは商い無限だ。従来、海外で買い付けて高いマージンを取ってきた輸入業者や百貨店は、このままではあっという間に取って代わられるだろう。
エニグモとビィ・フォアードは生まれてからまだ13年、メルカリに至ってはわずか4年しか経っていない。第4次産業革命では、いかに先行者利益が大きいかがよくわかるだろう。
※週刊ポスト2017年4月14日号