驚いたのは、小林麻耶が「ちひろちゃんは、もっと、お仕事したほうがいいわよ」と、番組の特徴や、番組内でのポジションなどについて、かなり踏み込んだレクチャーをしてきたのだという。小林麻耶は寺田ちひろを見て「私と似ている」と確信。アドバイスにも、より力が入ったようだ。
ただ“かわいい”だけではなく、根っから真面目で、コツコツと仕事をしながら、自分が求められているキャラクターをつねに全開で出していた小林麻耶。時期は異なるが、彼女も『〜ブランチ』に出演し、「まやや」と呼ばれ、愛されていた。
局を背負うアナドルとして、“ぶりっこ全開”で振る舞っていた小林麻耶は、同じ“ぶりっこ”ではあるが、“全開”ではない寺田に対し、「もっと自分を出してもいいんじゃない?」と思っていたらしい。
その寺田が『王様のブランチ』を卒業したのは’16年3月。その後出演していた『関根勤KADENの深い夜』(BS11)も今年3月で卒業し、どうするのだろうと心配していたら平日の夕方、帯でニュース番組のコーナーを仕切る、これまででもっとも大きな仕事を手に入れたのだ。
『からだにいいこと』の対談記事同様、事務所からの強いプッシュがあったと思われる。つまり、寺田ちひろの“才能”と”可能性“をセント・フォースはわかっていたということになる。
現在、『news every.』は、在京キー局の夕方のニュース番組の中ではダントツの視聴率を誇る。あの羽鳥慎一と同期の藤井貴彦アナは、番組の屋台骨。
解説委員の小栗泉氏は、同局が誇る女性キャスターの一人であり、鈴江奈々アナは、その“ニュースの才能”を件の羽鳥、福澤朗、徳光和夫ら大先輩が『1周回って知らない話』出演時に揃って絶賛した逸材。かわいいルックスながら入社前から報道志望だった中島芽生アナは、若いのに地に足が着いたタイプだ。
そして、陣内貴美子のスポーツコーナーでのコメントは、アスリート出身の女性キャスターの中ではナンバーワンだ。そんな陣内と藤井アナを心から尊敬しているNEWSの小山慶一郎は同番組に出演し始めてから7年が経ち、いまでは藤井アナと共にメインを張る存在に成長している。
つまり、既に出来上がっており、そこかしこに“余裕”が感じられる『〜every.』は、外回り担当の渡辺裕太を迎えたときと同様、新メンバー、寺田ちひろを温かく迎えている。
こうした恵まれた環境の“報道番組”で、彼女がどれだけキャラクターを出していけるのか。そして、いつ「第二の小林麻耶」と言われるようになるのか。個人的に大注目しているところなのである。