ネットの普及でクレームが寄せられやすくなり、コンプライアンスへの配慮が求められるなど、以前よりも放送内容の精査が必要な時代になりました。当然ながら生放送は編集ができないため、その精査はすべて事前に行わなければいけませんし、時間やカメラワークなどのミスも許されません。
さらに、コメントも一発勝負。シンプルにズバッと言わなければいけないため、出演者にかかるプレッシャーは収録の比ではなく、実際「あんなことを言わなければよかった……」「あっちのギャグならスベらなかったかも……」と後悔するタレントをよく見かけます。
そんなハードルが高く、リスクの大きい挑戦に挑む最大の理由は、「生放送ならではの緊張感とハプニングが期待できる」から。
たとえば、その日のタイムリーなニュースを伝える『サタデーステーション』『サンデーステーション』は、トラブルの心配こそ少ないものの、“インフルエンサー”(世間への影響力を持つ人)という一風変わった肩書きで出演するディーン・フジオカさんの言動には、いい意味での緊張感があります。世界をまたにかけて活躍し、3児の父でもあるディーンさんが、生放送でどんな表情とコメントを見せるのか? さまざまなニュースをどう斬っていくのか? まったく読めないだけに、通常の報道・情報番組とは異なるワクワク感があるのです。
『中居正広のミになる図書館』は、メイン企画の「ジェネレーションチャンプ」がクイズ形式で、中居さんを中心としたトークパートも多いだけに、ハプニングの期待大。クイズを楽しむだけでなく、「インテリタレントがまさかのおバカ回答」「イケメン俳優が思わぬ失態」などの珍シーンが見られるでしょう。
『陸海空 こんな時間に地球征服するなんて』は、「ミステリー」「豪華客船」「釣り」「ドローン」「部族」という5つの視点で世界を駆けめぐる冒険バラエティー。冒険の様子を収録した映像が中心ですが、毎週世界のどこかと日本のスタジオを生中継でつなぎ、言葉を交わすシーンが目玉となっています。スタジオの出演者が芸人、アイドル、プロレスラーなど生放送に慣れていないメンバーだけに、ネットニュースになるような迷言が飛び出すでしょう。
◆芸能人と同じ時間につながる一体感