俳優・石坂浩二(75)は、4月に放送が始まった倉本聰脚本のドラマ『やすらぎの郷』(テレビ朝日系/毎週月~金曜、昼12時半より放送)で主演を務めている。テレビ朝日がこの春より新設した、高齢者世代へ向けた昼の帯ドラマ「シルバータイムドラマ枠」の船出を飾る作品だ。
石坂が演じるのは一世を風靡したシナリオライター、菊村栄。ドラマではテレビ業界で活躍した人のみが入居を許される特別な老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada(ラ ストラーダ)」でくり広げられる人間喜劇がユーモラスに描かれる。
放送期間は半年間。石坂の連ドラ主演は『水戸黄門』(2002年、TBS系)以来、約15年ぶりとなる。2クールも続く昼ドラの主演は、長いキャリアの中でも経験がない。75歳にしてなお、役者としての“初”に挑み続けている。
ドラマは浅丘ルリ子、八千草薫、有馬稲子、加賀まりこ、五月みどり、野際陽子など往年の名女優がこぞって出演することでも大きな話題となっている。とりわけ注目を集めるのは、石坂と元妻・浅丘との31年ぶりとなる顔合わせ。今作が離婚後“初”共演となる。
ふたりは1971年にドラマ『2丁目3番地』での共演をきっかけに恋に落ち、結ばれた。ドラマで脚本を手がけた倉本は、いわば恋のキューピッド役。『やすらぎの郷』の序盤、倉本はそんなふたりが初めて顔を合わせるシーンに、こんな展開を用意していた。