そもそも日本の餃子は、戦後に中国の東北地方から引き揚げてきた人々が夕食の余りものを集めて、鍋に乗せてドラム缶の火で焼いたことが始まりと言われます。それゆえ中国の餃子とは全く食感が違い、日本人の口によく合います。
実際に私も訪れた中国の大連の餃子は、蒸したものばかりで日本流の焼餃子とは別物でした。現地の蒸し餃子は150種類もあり、中にはハチミツ入りまであって驚きました。
【PROFILE】なかお・あきら/1942年千葉県生まれ。1964年「月曜日のユカ」で映画デビュー。俳優として活動するほか絵画や食にも造詣が深く、近年はバラエティ番組に多数出演しさらに活躍の場を広げている。
●構成/池田道大
※SAPIO2017年6月号