国際情報

西周時代の貴重な鼎 運送業者の手荒な扱いでバラバラに

およそ3000年前の貴重な古美術品が…

 中国の西周時代(紀元前1100-同771年)に製造され、約700万元(約1億2000万円)の価値がある鼎(かなえ)と呼ばれる古美術品が中国国内を運搬中、運送業者の乱暴な扱いによって、バラバラに破壊されるという事故が起こっていたことが分かった。持ち主は業者に「これは極めて価値が高い貴重品だから、気を付けて運んでくれ」と念押ししていたが、業者側は放り投げるなどのぞんざいな扱いをしていたという。

 持ち主は保険をかけていたが、賠償金は本来の価値の約220分の1の3万元(約50万円)しか受け取れないという。これについて、ネット上では「荷物に『古美術品』と書かなくてよかった。書いてあったら、盗まれて、破片すら出てこなかったに違いない」との書き込みなどがみられる。南方都市報が報じた。

 この鼎は約3000年前に作られた「西周紅陶鼎」と呼ばれ、高さ約30cm、口径は約15cmで、青銅製の鼎を模して、一つ一つ手作りで作られた土器で、この底に三本の足(鼎)がついており、肉を煮炊きするために用いられたとみられる。鼎は中国古代において最も大量に製作され、とくに周時代では権威の象徴として重要視されていた。内壁に21字の銘があり、貴族が周王より宝貝を授かったことが記されている。西周初期の西周諸侯と周王との関係を伝える貴重な史料とされる。

関連キーワード

トピックス

上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン
ラオス語を学習される愛子さま(2025年11月10日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまご愛用の「レトロ可愛い」文房具が爆売れ》お誕生日で“やわらかピンク”ペンをお持ちに…「売り切れで買えない!」にメーカーが回答「出荷数は通常月の約10倍」
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《10代少女らが被害に遭った“悪魔の館”写真公開》トランプ政権を悩ませる「エプスタイン事件」という亡霊と“黒い手帳”
NEWSポストセブン
「性的欲求を抑えられなかった」などと供述している団体職員・林信彦容疑者(53)
《保育園で女児に性的暴行疑い》〈(園児から)電話番号付きのチョコレートをもらった〉林信彦容疑者(53)が過去にしていた”ある発言”
NEWSポストセブン
『見えない死神』を上梓した東えりかさん(撮影:野崎慧嗣)
〈あなたの夫は、余命数週間〉原発不明がんで夫を亡くした書評家・東えりかさんが直面した「原因がわからない病」との闘い
NEWSポストセブン
テレ朝本社(共同通信社)
《テレビ朝日本社から転落》規制線とブルーシートで覆われた現場…テレ朝社員は「屋上には天気予報コーナーのスタッフらがいた時間帯だった」
NEWSポストセブン
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまのラオスご訪問に「感謝いたします」》皇后雅子さま、62歳に ”お気に入りカラー”ライトブルーのセットアップで天皇陛下とリンクコーデ
NEWSポストセブン
竹内結子さんと中村獅童
《竹内結子さんとの愛息が20歳に…》再婚の中村獅童が家族揃ってテレビに出演、明かしていた揺れる胸中 “子どもたちにゆくゆくは説明したい”との思い
NEWSポストセブン
日本初の女性総理である高市早苗首相(AFP=時事)
《初出馬では“ミニスカ禁止”》高市早苗首相、「女を武器にしている」「体を売っても選挙に出たいか」批判を受けてもこだわった“自分流の華やかファッション”
NEWSポストセブン
「一般企業のスカウトマン」もトライアウトを受ける選手たちに熱視線
《ソニー生命、プルデンシャル生命も》プロ野球トライアウト会場に駆けつけた「一般企業のスカウトマン」 “戦力外選手”に声をかける理由
週刊ポスト
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン