「なぜ大臣が代わることでこんなに進むのか。世間でいわれるように、総理の大親友であれば認められ、そうじゃなければ認められないというのであれば、行政の公平性という観点からおかしい」
石破氏はすでにそう批判の声をあげている。
「党の関係部会で議論すれば反対論が噴出して収拾がつかなくなる。だから官邸は党内議論を飛ばして強引に獣医学部新設の方針を決めたが、そのやり方を快く思っていない慎重派には不満が溜まっている。7月の東京都議選を前に加計疑惑に国民の批判が強まれば、党内から見直すべきという声が噴き出すはずだ」(非主流派議員)
また加計疑惑に際してはポスト安倍の有力候補である菅義偉官房長官が「怪文書」発言で矢面に立つ可能性も出てきた。党内での存在感が薄れて久しい石破氏にとって失地回復の好機に映っているであろうことは想像に難くない。
※週刊ポスト2017年6月9日号