◆天気の変化で脳梗塞に
どんな天気のときに痛みが出やすいのか。上本町わたなべクリニック院長の渡邊章範氏が言う。
「自律神経は朝から昼にかけて上がり、夜に向けて下がっていくという気温の変化に合わせるようになっています。それが狂った時に“痛み”を感じます。
例えば朝はカンカンに晴れていて気温も高かったのに、昼頃から強い雨が降って気温が全然上がらない時、ズキンズキンと脈打つような頭痛を訴える人が多い。頭をギューっと締め付けるような痛みが生じる筋肉系の頭痛とは明らかに違う痛みです」
痛みは天気が変わった時に顔を出す。雨が降り始める前の曇りの段階から注意が必要だという。前出の佐藤氏が話す。
「気圧変化が大きくなる雨の“降り始め”と“降り終わり”が、もっとも痛みを感じやすい。中には5hPa(ヘクトパスカル)程度の気圧変動で、痛みのあまり身動きが取れないという人もいます。5hPaとは夕立が降った時など、ごく普通に見られる変動です」
ゲリラ豪雨などで急速に低気圧が発達した場合は30hPa以上の気圧変化が生じ、多くの人が天気痛を訴えることになる。逆に雨が一日中降り続くような日は気圧が低く安定するため、痛みは強く出ないという。