「今上天皇以外のお子さま方は相続を辞退されたため、二分割した9億3455万7000円ずつを、香淳皇后と今上天皇が相続されました。さらに2500万円ずつを『長寿科学振興財団』に寄付されたため、実際の相続額は9億955万7000円。今上天皇は約4億2800万円の相続税を納め、差し引いた5億円弱を相続されました」
配偶者控除により相続税が非課税となった香淳皇后は2000年に逝去。遺産は今上天皇が相続したが、その額は、公示対象(一人あたり2億円以上)を下回ったとして、公示されなかった。
「約9億円もあった香淳皇后の遺産が激減したのは、バブル崩壊によって所有株が軒並み下落したことが要因だと見られています」(前出・森氏)
今上天皇が香淳皇后から引き継いだ遺産は、相続税を差し引けば多くても1億円以下と見られる。昭和天皇の遺産5億円と合わせて、多く見積もって計6億円に満たないと考えられる。
※週刊ポスト2017年6月16日号